魅惑のふろくワールド

昨日の本屋さんの記事に共感してくださる方が多かったので、本屋さんでの観察を少し続けてみたいと思います。

イギリスの本屋さんで驚いたことの1つは雑誌です。何に驚いたかというと、それは「ふろく」!ダイエット雑誌にはダイエット食品、ガーデニング雑誌にはお花のタネという風に、いろいろな雑誌にいろいろなふろくがついているんです。

たいてい、雑誌と一緒にビニール袋に入っているのですが、日本でも昔、ポルノ雑誌を「ビニ本」として売っていましたよね?(すみません、変な例で。)同じように、イギリスの雑誌も立ち読み防止の意味もあるのかしら?うーん、これは考えすぎのような気もします。

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(撮影用に雑誌を裏返して、ふろくが見えるようにしたのは私です・・・)

中でも私が注目しているのは女性雑誌。女性が欲しがりそうないろいろなものがふろくとして付いてくるのですが、内容がなかなか豪華なのです。これまで見かけて気になったものは:

* ビーチサンダル(ストラップの色をゴールド、シルバー、ブロンズから選べるようになっていて、なかなかゴージャス)
* タンクトップ(やはり色を選べた気がします)
* ビキニ(これも色が選べた気がしますが、サイズはどうだったかしら?そちらの方が重要ですよね?)
* 絹のスカーフ色違い2枚セット(HOBBsとのコラボレーション)
* お化粧ポーチのサイズ違い2つセット
* 口紅
* マスカラ
* ペーパーバックの本
* トートバッグ
* お料理用のミトン2つセット(ローラアシュレイとのコラボレーション)
* 別の雑誌1冊(これ、とっても不思議)

しかもお値段は2ポンド代から3ポンド代のものがほとんどです。日本円にすると500円から800円ぐらいでしょうか。雑誌自体が日本より高いといえばその通りなのですが、ロンドンの物価の高さを考えると、これは稀に見るお買い得品!たまに、このふろくは何ポンド相当、とか書いてあるものもあり、読者の購買意欲をさらにかきたてます。

ふろくですから、最高品質ではないでしょうが、手に入れてみると、質のなかなか良いものもあったりします。それに、人気ブランドとのコラボレーションもの(ブランドが雑誌のために特別作っているようです)も結構多く、かわいいものをよく見かけます。

ふろくが気になって仕方ない私、告白すると、ふろく欲しさに雑誌を買ってしまったこともあります!ちょうど、その大きさのトートバッグを探していた時で、ユニークでかわいいバッグを作っているBilly Bagとのコラボレーションでかわいいデザインだったし、キャンバス地で丈夫なので、気に入って愛用しています。

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一緒に写っている今年の手帳も雑誌の付録。Emma Bridgewaterとのコラボで、中には毎月、季節ごとの風物詩のかわいらしい絵が描かれています。例えば4月は子羊、6月はばら、Guy Fawkes's Nightという花火を上げる行事のある11月は花火、というふうに。手帳にはいろいろ書き込んでしまったので、中をお見せできず、残念!

本屋さんで見かけたふろくものを持っている人を街で見かけると、ふとほほえんでしまいます。私と同じバッグを持っている人に出会った日には、「おぉ~、あなたも買ったのね!お得で嬉しいよね~」と妙に親しみを覚えて不思議な気分になりました。本当はその人は雑誌が読みたくて買ったのかもしれないんですけどね(笑)。

ふと子供の頃に「りぼん」(ふろく付の少女漫画雑誌)を夢中になって買ったことを思い出し、成長のなさに驚く私でした。でも、楽しいですよ!
# by londonsmile | 2007-05-24 19:41 | ロンドン生活 | Trackback | Comments(4)
先週はお出かけも続いた上に、家で少し仕事もしたりして、すっかりブログの更新が滞ってしまいました。週末は働かなくてもいいスケジュールにしてもらったものの、日曜日もなんとなく仕事のことが気になってしまった小心な私。

でもせっかくの日曜日だし、お天気も良かったし、ちょっとだけでもお出かけしたい!そんな時の我が家の定番のひとつは朝の本屋さん。

家から車で5分ほどのショッピングセンターにある大きな本屋さんは、自然光がたくさん入って明るく、本もゆったり置いてあって、気持ちのよい場所なのです。

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(2階のスターバックスから見た店内。全体ではこの3倍以上ある大きなお店です)

まずは2階にあるスターバックスで朝のコーヒーを。たまに入り口で新聞を買って読むこともあります。本屋さんには午後に来てもいいのだけど、朝の光をいっぱいに感じながらコーヒーを飲んだり新聞を読んだりするのって、なんとも日曜日らしい気分が味わえて気に入っているのです。日曜日の新聞は、ふろくの読み物もたくさんついていて、盛りだくさんですし。

ここでは、まだ買っていない本をスタバの店内に持ち込んで、コーヒーを飲みながらじっくり決めることもできるようで、かごの中に何冊も本を入れて持ってくる人も良くみかけます。周りもみんな、思い思いにリラックス。

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スタバから本やDVDなどを見下ろしつつ、コーヒーをゆっくり飲んで、それから店内を歩き回ります。新刊の本をチェックしたり、CDやDVDを見たり、一緒に入っている文房具屋さんのPaperchaseでかわいいカードを探したり。

普段は何をするにも街中に行ってしまうので、地元のお店に立ち寄ることはあまりないのですが、遠出もしないで、のんびりするこのお出かけ、日曜日らしいお楽しみです。
# by londonsmile | 2007-05-23 01:28 | ロンドン生活 | Trackback | Comments(14)
前週に続き、先週の土曜日もすてきなパーティーに行ってきました。長者番付にも名前が載っている金融ディーラー氏と結婚したフランス人のお友達のお誕生日パーティーだったのですが、老舗の名店や高級ホテルが立ち並ぶメイフェアのプライベートクラブが会場と聞いて、私はまたまた大興奮。普段なら高額な会費を払うメンバーしか入れない場所です。ちなみにメイフェアにはこういう高級なクラブがたくさんあるそうで、私達が帰る頃、通りのあちこちでパーティー帰りの人達を見かけました。

今回も夜8時開始ということでしたが、先週待ちくたびれて眠りそうになったインディーは、少し遅れて行こうと言い出し、到着は8時15分ごろ(笑)。会場になっている地下に下りて行くと、カップルが1組だけいらしていました。ほっ。でも主役もご主人もまだでした!お2人が到着したのは8時半を過ぎていたと思います。やれやれ。

1階は普通のレストランのような造りでしたが、地下はモダンなインテリアでありつつも、どこか家庭的な雰囲気のある落ち着いた心地よいスペース。少しずつ人が集まり始めると、ご主人のお友達と思われるリッチ風な方や、彼女のフランスのご家族やお友達が入り混じって、シャンペンなどを片手に立っておしゃべりが続きます。きちんと数えてみなかったのですが、今回は60人ぐらいでしょうか。


e0114020_23534669.jpgみなさん、スマートカジュアルですてきな装いでしたが、特にフランスの女性達は、ゴールドのスパンコールのトップや胸元の微妙に開いたブラウスなどに身を包み、カジュアルながらもゴージャス。彼女達の華麗なファッションやメイクや仕草を観察しているだけで本当に楽しかったです。

英語から急にフランス語に変えてぺらぺら話しているイギリス人が多かったのも印象的でした。イギリス人は謙遜もあってか、「どこに行っても英語が通じてしまうから、私達はついつい怠けて外国語を覚えないのよ」なんてよく言いますが、エリートはやっぱり違うんですね。


昨年こちらに来たばかりの頃は、つい身構えてしまって、恥ずかしながら、初対面の方との会話には質問に答えるだけという「お客様」状態だったのですが、最近は少し慣れ、こちらからも質問したり、周りの人たちを観察したりできるようになってきました。

そうすると、自分もしっかり参加している気分になれて、すてきなパーティーもますます楽しめるものですね。人との会話とか話題選びについては、自分なりに学んだことがあったので、今度書いてみたいと思います。

9時半が過ぎた頃(!)、やっと「ご着席ください」とのアナウンス。どの席に座ってもいいとのことで、たまたま主役の近くに立っていた私達は、ラッキーにも誘っていただいて主役と同じtop tableに着き、いろいろお話しすることができました。

メニューは前菜がきのこのリゾット、メインがサーモングリル、デザートはフルーツたっぷりのムース。私の経験では、自分でメニューが選べないパーティーなどの食事では、最近のヘルシー志向を反映してか、リゾット(きのこ系多し)とお魚、最後がフルーツという組み合わせが多いように思います。お魚はわかるけれど、パスタじゃなくてリゾットっていうのがおもしろいですよね。パスタよりお米の方がヘルシーとされているのかしら。どれもおいしかったのですが、特にそのトマトソースのリゾットは濃厚で美味でした!

デザートをいただいていると、先ほどから主役と親しげにおしゃべりしていたタキシード姿の男性が自然な感じでトランプやお札を使ったいろいろな手品を始めました。すごく上手・・・。この人、いったい何者かしら?後で聞いたところによると、この方はお友達ではなく、ちゃんと余興のために呼ばれたプロの方だとか。きっとこういうパーティーに慣れていて、フレンドリーな雰囲気を演出しているんでしょうね。お友達がやっているような親しい雰囲気で余興を楽しむというのが、プライベートクラブという場所にとてもマッチしていて、まるで全員が友達のような親しい気持ちになって、一緒に手品を楽しむことができました。

主役のすぐ近くに座っていた私達は手品も間近で見られてラッキー。ほろ酔い気分でよく笑い、よくおしゃべりした楽しい夜でした。

こう書いてくると、なんだか私達はいつもゴージャスな生活をしているように聞こえるかもしれませんが、こんなことはほんとに珍しく、普段は地味に猫の写真を撮って暮らしているんですよ、こんな風に。

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立て続けに華麗な土曜日の夜を楽しんだので、そのご報告でした。つい遠慮もあって、写真を撮れなかったのが少し心残りです。次回があれば、がんばってみます!
# by londonsmile | 2007-05-15 23:58 | ロンドン生活 | Trackback | Comments(12)
我が家のインディーはパーティー嫌いで、お友達に誘われてもあまり行かないのですが、この2週間ほど珍しく立て続けに土曜日の夜のすてきなお出かけが続いたので、2回に分けてそのお話をしたいと思います。

まず先週の土曜日は、Vauxhall Bridge沿いの15階建てのペントハウスに住むお友達の家にお呼ばれして、ロシア生まれでイラン育ちというユダヤ系の奥様お得意の家庭料理をごちそうになりました。イランの家庭料理(ペルシア料理といった方がわかりやすいでしょうか)というは初めてだったので、とても楽しみでした。

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(Wikipediaより)

指定された時間は8時。5分ほど過ぎて到着すると私達が一番乗りだったので、シャンペンをいただきながら、ご夫妻に広くてすてきなお宅をゆっくり案内していただきました。

このペントハウスからは、全方向についているバルコニーからロンドンの街が360度見渡すことができ、大興奮してしまいました。House of Parliament(国会議事堂)やビッグベンロンドンアイのあるウェストミンスターがすぐ近く、足元にはバタシーパークが広がり、彼方には北の高級住宅街ハムステッドや、新宿副都心のようなビル群のそびえる東のカナリウォーフまで見えました。気さくな奥様は、キッチンについているバルコニーにまで私を招いて、360度の景色を本当に全部見せてくださったので、バルコニーから写真を1枚撮らせていただきました。

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リビングルームもとても広く、調度品もきらびやかなロココ風を基調に、アジア風なものもうまく取り入れられていて、リビングというよりすてきなホテルのロビーのよう。同じ建物には元首相もお住まいだとか。なんともゴージャスな気分に浸りつつ、暮れなずむロンドンの景色をたっぷり堪能しました。

バラエティーに富んだスナック(枝豆もありました。こちらではそのままedamameと呼ばれてなかなか人気です)をつまみながらお話ししていると、9時近くになってやっと次のお客様が到着。なんてこと!その後、人がたくさん集まり始めました。たくさん、と言ったのですが、本当にぞくぞくといった感じに次から次へとお客様がやってきたのです。数人で普通にお食事すると思っていた私達は「???」。どうやらたくさんの方を招いてのビュッフェ式のパーティーだったことがわかりました。

10時を過ぎて、やっとテーブルにメインのお料理が並び始めました。最終的に集まったお客様は40人近かったのではないでしょうか。それでもお部屋全く狭く感じられなくて、みなさん、思い思いの場所に適当に椅子を見つけて楽しくおしゃべりしながらお食事していました。ほとんどがイラン系の方だったようです。

食事が出された時点で、みなさん、かなりお腹が空いていたようで、ビュッフェのテーブルは一気に大混雑。なんとなく気がひけてしまい、楽しみにしていたペルシア家庭料理の写真を撮る勇気がでませんでした。残念!

お料理はお米が多かったのが印象的でした。お米と数種のハーブを炒めたものや、お米を炊いてお釜ごとひっくり返したような形でぽこんとお皿に盛られた「おこげ」のご飯など。ペルシアでは昔からご飯のおこげは大切なお客様に出す食事だそうです。他にもカバブ風なお肉、お肉と野菜のシチュー風なもの、グリルしたお魚、チキンなど15種類以上のお料理が豪華に並んでいました。最後にフレッシュなミントの葉でいれたミントティーがガラスの器でたっぷり出されたのも、中東風ですてきでした。

聞いた話では、1970年代のイラン革命の混乱の際、裕福だったユダヤ系の人たちの多くが(政治的な理由ではなく)国を追われてロンドンに難民としてたどり着いたそうで、結束の固いこのイラン出身のユダヤ系コミュニティーの人たちは、よくこうしてホームパーティーを開いて集まっているのだとか。年配の方たちは未だにほとんど英語を話しませんが、みなさんとても温かく、気さくで明るい方たちで、見ず知らずの私にも「これがおいしい」「あれを食べなさい」と身振りで勧めてくださいます。あるおばさまは「なんてかわいいんでしょう!」とでも言いたげに、にこにこ笑いながら私の頬を撫でてくださり、なんだか外国旅行をしているような気分でした。

政治的な問題でイランという国はいろいろ言われているけれど、それは一般の人とは何の関係もないんだなと改めて感じました。難民に対するイギリスの懐の深さ(たとえ最近はそれで問題が生じているとしても)を思うと同時に、ロンドンが国際都市であることを実感したゴージャスな夜でした。

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             (イランにある世界遺産、イマームモスク)
# by londonsmile | 2007-05-14 19:43 | ロンドン生活 | Trackback | Comments(4)
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以前にmixiの日記に書いたテーマなのですが、時間もたったので、少し書き足してみることにしました。

昨年、ロンドンでの友達作りも兼ねて、合唱のコースに通い始めました。その名もSing for your Lunch、「お昼休みに歌いましょう」。

オフィス街で開かれているクラスで、主に近くに勤めている人が週に1回集まって、昼休みの1時間楽しく歌うというコースです。オフィス勤めでもないのに、たまたまこのコースに参加していることで、ロンドンのオフィス勤めの人たちの様子がのぞけるのも私にとっては魅力の1つ。1年ちょっと前は私もあんな感じだったなー、なんて懐かしく思い出しています。

全10回のこのコース、10回目にはなんとコンサートを開いて人前で歌うことになっています。というのも、近くに骨董品から食料、日用品などを売るSpitalfields Marketという人気のマーケットがあり、私達のコースそのものがマーケット近辺で開かれるイベント(Spitalfields Festival)の一環なので、コンサートを前提に練習しているのです。

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(Spitalfileds Marketの様子。このマーケットについては、また改めてお話ししたいと思っています。家からもわりと近いので、たまに日曜日にひやかしにいったりするのですが、なかなか楽しいのですよ!)

初回は10月に始まってクリスマス時期に最初の写真にあるChrist Churchでコンサートをしました。この教会、マーケットの近くにあって、前からきれいだとは思っていたけれど、後で通った建築のコースで知ったことには、17世紀のロンドンの大火事の後に、セントポール寺院などを設計したクリストファー・レンという有名な設計士の手によるものだそうです。あら、そんな由緒ある教会で歌うことができたなんて、とてもラッキーでした!外観は古いけれど、内装は最近、大改装が行われたとのことで、すっきりきれいになっていました。

さて話は合唱に戻ります。先生はジャズ歌手でもあるというLaka D(芸名ですよね、たぶん?)。毎回、体全体を使ってエネルギー全開でパワフルに指導してくれます。ウォーミングアップに歩きながら声を出してみたり、身体を揺らしてみたり、歌の途中、リズムの強弱を覚えるために歌いながら私達を立たせたり座らせたり、ハーモニーがうまくいくと大袈裟に感動してくれたり、とにかく私達を大いに楽しませてくれて、気持ち良く歌わせてくれます。ジョークも抜群で、毎回、彼女に楽しませてもらって大笑いのうちに終わるあっという間の1時間です。人間の声がこんなに美しく響くということも、この練習を通して知りました。

昨年のコンサート当日のリハーサルは10時半集合でした。みんな、普段はお昼休みに気軽に集まっていて、遅刻する人の方が多いくらいなのに、この日はお休みをとった人もいて、かなり力が入っている様子。黒い服に1箇所だけ派手な色を加えましょう、というLakaの提案で、それぞれが考えたコスチュームに身を包み、子供みたいにうきうき。トナカイのヘアバンドをしているおばさまもいて、赤いスカーフをしただけの私はちょっと後悔でした。

実はそれまでの9回の練習は、なんとなーく楽しく行われただけで、これで本当にコンサートが開けるのかと内心ひやひやしていました(こんな時、私はホントに日本人だなぁと感じます)。でもリハーサルにはほとんどの人が10時半に集まって、これまでなんとなく覚えていた歌を一気に完成させ、茶目っ気たっぷりの振り付けまでつけて、大興奮でした。Lakaは本当に人を楽しませ、自分も楽しむことが上手です。そういえば、本番中メンバーがスローな曲をソロで歌っている間、彼女はステージ上で1人で踊っていましたっけ。

この日は希望者が歌ったソロを含め、全10曲を披露。曲目はミュージカルの挿入歌や、ソウル、ジャズ風なもの、ラテン語の美しいクラシック音楽とバラエティーに富んでいたので、歌っていてもとても楽しかったです。思いのほか集まっていたお客さんはノリも良く、一緒に歌ったりして楽しんでくれたようで、それを見て私達もまた大ハリキリ。楽しい1時間でした。

練習中、ソプラノのパートが一緒だったので、いつも近くにいたおばさま、なんとなく怖くて、ちょっと苦手だったのだけど、彼女がきれいな声で歌ったジャズ風のしっとりした曲は素晴らしく、終わってから思わず「感激しました~」と声をかけ、ハグまでしてしまいました。ちゃんとお話ししていないのに、怖がったりしちゃいけませんね~。反省しました。

いろんな合唱のコースがあるけれど、たった10回の練習でコンサートを開くコースって、あまり聞かないですよね。そう思うと、このコースのテーマは「楽しく歌い、さらに本番を楽しむこと」であるような気がしました。そして私はそのテーマを十分に味わえたと思います。

そして先月、また始まりましたよ、新しいタームが。フェスティバルは年に2回なので、6月末のコンサートに向けての練習です。残念ながら今度の会場は教会ではないのだけど、今回は人数もぐっと増え、特に男性が増えたので、力強い歌声になっています。また年配の方が少し増えたので、さらに和やかなムードになりました。誰かがくしゃみすると、何人も「Bless you!(お大事に)」と返したりして、周りの人とも話しやすい雰囲気になってきたし。ますます楽しくなりそうなSing for your Lunch、次の練習が楽しみです。

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(今日のおまけ:お天気も良くなかった今週末、家でゴロゴロする猫たち。私達人間は、猫の体をよけながら家の中を歩いていました。じゅうたんに毛がつく、つく!)
# by londonsmile | 2007-05-08 19:39 | ロンドン生活 | Trackback | Comments(10)

Box Hill

5月になって気分一新、スキンを変えてみました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

この週末は、インディーの親戚集合に参加してきました。ついこの間も親戚が集まったお話をしたのですが、今度は北ではなく、ロンドンの南、車で1時間ちょっとのところにあるサセックス州でした。以前に行ったArundelの近くです。

今年はブルーベルのお花が早く咲いている、とアサさんのブログで「秘密の花園」を知り、今週末に行ってみたかったのですが、親戚集合の予定は変えられず・・・。それでも私がいつまでも「ブルーベル・・・」と言っていたので、インディーがちょっと寄り道をしてサリー州のBox Hill(ボックス・ヒル)に連れて行ってくれました。

そこに行く途中の道にブルーベルが咲いているかもしれない、ということだったのですが、その道がなんと工事で閉鎖中!う~ん、残念。気をとりなおしてBox Hillに向かうことに。

Box Hillについて何も知らなかったのですが、実はここ、National Trustが管理しているんですね。小高い丘を中心に広がる緑美しいウォーキング&ピクニックスペースです。グィネス・パルトロー主演の映画「エマ」のピクニックのシーンも撮影されたそうですよ。

なぜかバイクに乗る人達に人気らしく、丘のふもとの駐車場はハードなバイクスーツに身を固めた人々で賑わっていました。それからサイクリストも多くて、駐車場を自転車で走り回っていました。

かなり急な丘を登って行くと、一気に視界が開け、周りに緑の世界が広がりました。近くに見えるのは山というより丘だし、スケールは違うんだけれど、なんとなく映画「サウンドオブミュージック」の冒頭シーンの気分でした。♪~The hills are alive~♪

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South Downs(サウス・ダウンズ)と呼ばれるこの地域は、緑深い丘がとても印象的。そしてこの緑は、先日のヨークシャーとは違う気がしました。木の茂り方がこんもりしていて、建物も赤い色(たぶんレンガ)で、全体的に豊かな雰囲気なのです。北の地方の石の建物も趣があって好きなのですが、どうしてもちょっと寂しい印象がありますもんね。そうそう、北では石を積み上げて囲いを作っていましたが、こちらでは低木や細い木の幹で作られているようで、これも大きな印象の違いになっているように思いました。

丘のてっぺんにはお墓が一つ、ぽつりとありました。実はこれ、存命中「世の中upside-downだ!」が口癖だった18世紀の変わり者の少佐のお墓。upside-downは「上下さかさま」という意味ですが、転じて「混乱した」とか「めちゃくちゃな」なんていう意味もありますよね。そしていつもそう言っていたこの少佐、ご本人の希望で、なんと上下さかさま、つまり頭を下に埋葬されているんだそうです。墓石にも「エキセントリックなイギリス人の墓。頭を下に埋葬」とちゃんと書いてあります。ユーモアのセンスがイギリスらしくておもしろかったのですが、やっぱり写真を撮るのはやめておきました。ご希望かなって、やすらかにお休みになっていることをお祈りします。

私達は丘を登っただけで、すぐに降りてきてしまいましたが、この周りにはフットパスがたくさんあって、あちこち歩き回れるようになっています。犬を連れて歩いている人や家族連れをたくさん見かけましたし、お弁当を持ってピクニックなんていうのも楽しそうです。

そしてBox Hillからサセックスの親戚宅へ。お花のことは忘れかけていたのですが、なんとそのお家の庭に、少しだけれどブルーベルがかわいらしく咲いているではありませんか!嬉しかったです!

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e0114020_614564.jpgこの日はお天気も良く、気温も上がったので、庭に椅子を出してみんなで太陽を浴びながらビールやワインを飲んでおしゃべり。親戚が集まっても、日本のようにかたくるしくならないのが有難いです。子供達とトランポリンをしたり、ミニテニスをしたり、たくさん食べて、たくさん笑って、楽しい集まりでした。








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# by londonsmile | 2007-05-02 06:20 | イギリス国内旅行 | Trackback | Comments(6)
ヨークシャーの旅も終わりに近づき、いよいよヨークシャー州を出てカンブリア州へ。地理的にはヨークシャーの北西、地図で見るとちょっと左上という感じの場所です。

カンブリアでは湖水地方の入り口と言われるケンデル(Kendal)の町に宿をとりました。なんとなく名前を知っていたという理由だけでこの町に決めたらしいのですが、湖水地方に近いおかげでちょっとした観光地風なのに、静かで趣のある良い町でした。

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湖水地方の入り口、とご紹介してしまったので、湖水地方の旅行記を期待させてしまったかもしれませんが、ここはあくまで入り口で、湖もありませんでした。ちなみに、ちょっと北に足を延ばして湖水地方にあるWindermere(ウィンダミア)までドライブしてみたのですが、イースター休暇の週末とあって、町は大混雑!車を駐車することさえできなくて、ただ町を走り抜けただけで終わってしまいました。でもやはり観光地らしい華やかさがありつつ、素朴な雰囲気も残していて、とてもすてきなところでした。この近くにピーラー・ラビットの作者、ビアトリクス・ポッターの家があったニア・ソーリーの村があるそうなので、ぜひまた訪ねてみたい場所です。

ケンデルでの大ヒットは小さなカフェでした。とりあえずホテルに荷物を置いて、町を少し歩き回った後、遅い昼食をとろうとしたのですが、インディーの目にとまったのは小さなカフェの看板。特におしゃれな感じでもなく、普通の町の喫茶店風のお店なのですが、外から見える手作り風のイースターの飾りがちょっとかわいらしかったので、入ってみることにしました。

店内は光がたくさん入ってとても明るく、清潔でかわいらしいクロスが敷かれた各テーブルには水仙の花が飾ってあり、なにか人のお家にお呼ばれしたような家庭的な雰囲気。懐かしい感じのエプロンをかけたおばさまと若いお嬢さんが2人でにこにこと迎えてくれました。

注文をとりに来てくれたおばさまとちょっと会話した後、私達が頼んだのはサンドイッチとスコーンのアフタヌーンティーセット、2人で10ポンドなり。

まずは紅茶とサンドイッチが到着。注文を聞いてから作り始めてくれたサンドイッチは、チーズとハムのシンプルなものなのに、食材が良くて心がこもっているというか、お母さんが丁寧に作ってくれたサンドイッチみたいな味がして、とてもおいしかったです!横についていたトマト味のディップ(ケチャップではないのです)も手作りのようで、おいしかった!(同じ写真を何度も使ってスミマセン)

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サンドイッチの後は、かわいいいちごのお皿に乗ってきた焼きたてのスコーン。これも素朴な手作りの味で、添えられたクロテッドクリームは濃厚だし、ジャムも程よい甘さがグッド。サンドイッチがボリュームたっぷりだったので、スコーンは1つずつでちょうどよい量でした。(上の写真と同じアングルで失礼いたします!)

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お味も良かったのですが、このお店、にこにこしている店員さんといい、明るい店内といい、温かい家庭的な雰囲気がとても居心地がよくて、インディーは「ロンドンの高級ホテルとか、あちこちでアフタヌーンティーをしたけれど、ここのアフタヌーンティーがこれまでで一番落ち着く!」と大興奮していました。

お店の写真を撮らせてもらいたかったのだけど、なんとなく遠慮してしまって言い出せませんでした。あまりに心地よい時間だったので、そのまま大切にとっておきたいような気もしたのです。(と言いながら、結局ご紹介しているのですが・・・)

帰り際にホームページがあると聞き、早速のぞいてみたのですが、残念ながらここではあの家庭的な雰囲気を感じることはできないようです。もし近くにいらっしゃることがあったら、是非いらしてみてください。旅の疲れを癒してくれるすてきな場所です。

Wainwrights Tearooms
9 Allhallows Lane, Kendal, Cumbria
01539 734954
www.wainwrights-tearooms.co.uk

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ケンデルの後は、最後の訪問地、ランカシャー州のブラックプールです。ランカシャー州に入る時、「ようこそランカシャーへ」という看板があったのですが、そこには赤いバラのマークが。そういえばヨークシャーのマークはヨーク家の紋章の白いバラ。そうでした、ヨークシャーとランカシャーといえばバラ戦争ですよね。ちなみに今でもヨークシャーとランカシャーは何かと敵対視しあっているとか。こんなところにも歴史を感じるのはおもしろいですね。


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(後ろに見えるのが町のシンボル、ブラックプールタワー)

19世紀半ばから海辺の保養地として栄えてきたブラックプールは、世界最高の社交ダンス競技会の会場としても有名だそうです。そういえば、映画「Shall We Dance?」にも名前が出てきましたね。

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(海辺でロバに乗るのがこれまた名物らしいです。ただしお子さん限定)

e0114020_0493913.jpgブラックプールは今でもイギリス最大の保養地だそうで、イースターの休暇中ということもあり、なかなかの人出でした。海岸沿いのメインストリートには潜水艦などの変わった形をした路面電車が走っていて、その脇にはゲームセンターやおばけ屋敷、占い、おみやげ屋さんなどが連なり、観光客は潮風にあたりながらそういうお店をひやかして歩く、というのがお決まりの休日の過ごし方のようです。イギリスというよりはディズニーランドのような外観の建物もあって、ここにラスベガスのようなカジノを建てる計画が持ち上がっているのも、なんとなくうなずけます。

ちなみに左の写真のジェットコースター、少し前までは世界で一番高い所から下るジェットコースターだったそうで、下から見ると、ほとんど真下に落ちる感じで、見ているだけで膝が震えました!

ただ、なんというか、言葉は良くないのだけど、英語で言うとtackyな感じで、とても庶民的な娯楽の雰囲気に満ちていることは否めません。それでも、インディーの弟くん夫妻と一緒に海岸通りで馬車に乗ったり、ボールを入れて自分のおもちゃの馬を他のお客さんと競争させるようなゲームに参加したりして、妙にはしゃいでしまい、楽しかったです。大人になってこんなことするのも、たまにはいいですね。

この町での目的は、お仕事の関係でここに住んでいるインディーのお兄さんのお家でインディーの親戚集合に参加することでした。旅の最初の紹介にも書いたように、おじさま達のヨークシャー訛りには苦労しましたが、遠くから嫁に来た私を親しみを持って迎えてくださって、とても嬉しかったです。

5回にわたるヨークシャー旅行記、いかがでしたか。今回はデジカメを新しくしたばかりだったので興奮して写真を撮りまくり、あれも載せたい、これもご紹介したい、とついつい力が入ってしまい、長くなってしまいました。おつきあいいただいて、ありがとうございました。

食べ物のことなど、まだ少しご紹介したいことも残っているので、これから少しずつ付け足していこうと思っています。ひとまずヨークシャー旅行はこれにておしまい!ありがとうございました。

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# by londonsmile | 2007-04-30 00:49 | イギリス国内旅行 | Trackback | Comments(6)
優雅な町、ハロゲットを後に向かったのはヨークシャーデール国立公園。このデール(dale)という言葉、あまり聞き慣れないので調べてみると、「谷、谷間。特にイングランド北部ヨークシャー渓谷国立公園(Yorkshire Dale National Park)付近の谷を指す(英辞郎)」とあります。そしてそこは、確かに緑の丘と谷が織りなす美しい田園風景でした。広大なゴルフ場のようななだらかな美しい緑の草地が続くかと思えば、枯れたような色の草が茂る荒地が広がり、さらに日の光の当たり方でまた違う景色にも見えたりして、ずっとドライブしていても飽きない美しさです。

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それと、イギリスにも国立公園があることを初めて知りました。National TrustEnglish Heritageなどの活動が盛んなので、こういう土地はこういう団体が全部管理しているのかのように勘違いしていたのですが、国有の土地もあったんですね。当たり前か・・・。

e0114020_17174563.jpgこのヨークシャーデールの自然の中を歩くのが、今回の旅行の大きな目的の一つでした。そういう目的の人は多いらしく、宿泊したHawes(ホーズ)はわりと小さな町なのに、アウトドア系のお店が数軒ありました。ちなみにこの町、中世の時代には既に王様に市場として認められていたそうで、今でも町の中心はMarket Placeという通りです。ここにあった私達のホテルは17世紀には既に宿として使われていたそう。8部屋しかないかわいらしいホテルでした。








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イギリスではフットパスと呼ばれる自然の中の散歩道があちこちにあります。これも今回知ったのですが、フットパスはNational TrustEnglish Heritageが政府と協力して土地の所有者に交渉して整備されているそうで、そうすることで、個人が所有する土地であっても、指定されていればそこを通って自然の中の散歩を楽しむことができるようになるのです。

ただし、個人所有の土地内では、道標にしたがって歩くべきで、ふらふらとあちこち歩き回らないのが原則だそうです。これは当たり前のように聞こえますが、実際にフットパスに行くと道らしき道があるわけではなく、羊が草を食んでいる草地の真ん中あたりを羊の邪魔にならないように歩くことになるわけで、見張っている人がいるわけでもないし、悪いことをしようと思えば、いくらでもできるのですから、フットパスというのは個人の良心に委ねられたなんとも寛大な制度なんですよね。

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途中、石でできた柵があり、これは単純に石を積んだだけでできていると教えてもらいました。これだけで崩れないのが不思議、と思ってしまうのは、やはり地震の多い土地に生まれた日本人の発想のようです。この柵を越えるために、かわいらしい階段や扉が作られています。

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歩き始めると、良いお天気なのに思っていたより人が少なく、自然を独り占め(二人占め?)した感じで、とても贅沢な気分に浸りました。途中、1本で流れ落ちる滝(というのでしょうか?)としてはイギリスで一番高い滝、というものを発見。近くにあるかわいらしいホテルの中で入場料を払うしくみになっていて、払わなくても入れちゃう感じが、これまたのんびりしていていいなぁと思いました。

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そして今回、私の目が釘付けになったのが子羊(lamb)です。ちょうどlambing timeと呼ばれる子羊が生まれる時期にあたったようで、柔らかそうな真っ白な毛をまとった小さな羊が思い思いに寝そべったり、じゃれあったりしている姿はほんとに愛らしい!生まれたばかりのような本当に小さな羊が、ほっぺたを草にぺたりとくっつけて無邪気に眠る様子は子猫のようにあどけなく、少し大きくなってまだ少し頼りない足取りで、でも元気良くお母さんを追いかける様子は子犬のようにかわいらしく、いつまで見ていても見飽きませんでした。

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この時期、お母さん羊たちはとても神経質になっていて、私達が立ち止まってカメラを向けるだけでぴくっと反応して子羊を隠してしまいます。できるだけ羊のお邪魔にならないようにそおっと近づいてみたのですが、やはりあまりアップの写真を撮ることはできませんでした。残念。次回はインディーの超接写レンズの使い方をマスターして挑戦します。

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(写真をトリミングしてみましたが、かわいらしい雰囲気、伝わるでしょうか?)

写真はともかく、子羊の愛らしさと羊家族たちの愛に本当に心癒された時間でした。

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次回は旅行記もいよいよ最終回。ヨークシャーを離れて、カンブリアの湖水地方の入り口とランカスターのブラックプールのお話をいたします。
# by londonsmile | 2007-04-24 17:01 | イギリス国内旅行 | Trackback | Comments(6)
旅行記が思いのほか長引いてしまっているので、今日はちょっと休憩して、リクエストいただいた紅茶のお話を。

イギリスといえば紅茶を思い浮かべる方も多いと思います。今はイギリスでもティーバッグでお茶をいれることが多くなり、またロンドンでは中国茶や日本茶の人気が高まっていて、「Sencha」「Bancha」なんていうお茶を出しているティールームもあるほどで、最近はイギリスのお茶文化も多様化しているようです。

それでも、紅茶を飲む時はほとんどの人がミルクを入れて飲むという習慣はあまり変わっていません。ここでミルクというのは牛乳のことで、コーヒーに入れるようなクリームのことでは決してありません。その牛乳も、温めてしまうと匂いが強くなって紅茶の香りを損ねるので、冷たいまま使います。沸騰したての熱いお湯でお茶をいれるので、冷たいミルクを入れても紅茶が冷める心配はないのです。

e0114020_063342.jpgそして紅茶をいれる時の大問題が、「紅茶が先か、ミルクが先か」です。これは永遠の課題のようなものらしく、イギリスでは今でもよく真剣に(?)議論されています。

興味があるので、私も機会があれば観察しようと思っている・・・のですが、イギリス人が紅茶をいれるところを見る機会がとても少ないのです。というのも、食事の後はたいていコーヒーか夜ならハーブティーが多いし、親戚やお友達のお家に遊びに行くと、好み(つまり濃いお茶がいいか薄目がいいのか、ミルクを入れるか入れないか、お砂糖を入れるか入れないかなど)を細かく聞いた上で、好みどおりにキッチンで作ってマグカップに入れて持ってきてくれることが多いのです。

思えば、アフタヌーンティーに出かけた時に周りのイギリス人を観察すればよかったのですが、目の前のおいしそうなスコーンやケーキに大興奮してしまい、見過ごしておりました・・・。よそのキッチンをのぞいた範囲では、なんとなく「ミルクが先」派が多かったような印象です。

ちなみにイギリス人のインディーは、「ミルクが先」派。彼によれば、「ミルクを先に入れておけば、紅茶を入れる量を間違えない(つまり紅茶を先に入れてしまうと、入れたい量のミルクがカップに入りきらなくなってしまうことがある)」ということですが、これは几帳面な彼が後付けした実用的な理由のような気がします。

イギリス人の間でもあれこれ議論されるくらいだし、紅茶を先に入れた方が科学的においしくなるのだと発表されたかと思うと、しばらくして全く逆のことが発表されたこともあったりして、「おいしい」という人それぞれの基準で決めるのは難しそう。マナーの世界には決まりがあるのでしょうか。

これについて、先日うかがったアフタヌーンティーのお教室で、おもしろいお話をうかがいました。最初に一言、「お好みの問題です!」ときっぱりとおっしゃった上で、ジュリアナ先生は、「ただ、歴史的には、紅茶を先に注ぐのは裕福な証拠だったので、上流階級の方が好んで紅茶を先に入れていたようです」と教えてくださったのです。

紅茶にはぐらぐらと煮え立った熱いお湯を使うので、昔はカップに注いだ時にひびが入ることがあったそうです。(ひびの入ったカップを実際に先生に見せていただきました)。ところが18世紀頃に強度の高いボーンチャイナ(牛の骨灰を混ぜた磁器)が発明されると、ひび割れを気にせず紅茶を先に入れることができるようになり、当時ボーンチャイナは貴重で高価だったことから、紅茶を先に入れる人=ボーンチャイナを持っている人=リッチ、という図式ができあがって、上流階級の人が好んで紅茶を先に入れたのだそうです。また、実際にそうすることができたんでしょうね。

ただそれがマナーとして定着したということはないようで、むしろ裕福なことを見せびらかすような「お上品な」習慣と見る方もいるそうです。

このブログとリンクしていただいているビジネス英語雑記帳(ビジネス英語だけでなく、例えば英語のフォーマルとインフォーマルの違いや、間違いやすい「英語の落とし穴」の話もあって大変勉強になる超おすすめブログです!)の博識な日向清人さんがおっしゃっていたのですが、以前にイギリスで紅茶が先かミルクが先か、という大議論が持ち上がった際、エリザベス女王は紅茶が先、ということがわかり、そこでミルク派が萎えてしまったのだとか。女王様は上流中の上流でしょうから、やはり紅茶が先なのでしょうか。

さらにジュリアナ先生によれば、「紅茶を先に入れると、紅茶のしぶがカップにつきやすいのよ」とのこと。こういう実用的な理由があると、私としては女王様派よりも庶民派に心が動きます。女王様はきっとご自分ではカップをお洗いにならないでしょうしね。

う~ん、今日これを書いていて、この問題にますます興味をひかれました。もう少し周りを観察したり、専門店でもお話を聞いたりしてみて、新しい発見があったらまたご報告したいと思います。

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(写真は湖水地方の入り口、Kendalのティールームでのアフタヌーンティーの一部。インディーが「これまでの人生の中で一番心地良かったアフタヌーンティー」と言うこのお店、あと2回続く予定の旅行記でご紹介します。もう少しおつきあいくださいね!)
# by londonsmile | 2007-04-20 23:58 | イギリスの味 | Trackback | Comments(2)
ヨークの後に私達が向かう予定だったのは、ヨークシャーデールの国立公園でした。宿泊予定のHawes(ホーズ)までは2時間もかからない距離なので、途中寄り道することに。

地図をいろいろ見ていて見つけたのがHarrogate。(日本語では「ハロゲート」と紹介されていますが、「ハロゲット」とインディーに発音を直されたので、ここではハロゲットと呼んでみます。)

ヨークシャー出身のインディーに、ハロゲットには温泉があって南のバースと並んで保養地として有名、と教えてもらい、優雅な雰囲気を想像した私は、どうしてもここに行ってみたくなりました。

到着したのは朝日がいっぱいの午前9時過ぎ。ゆったりした町並みで、大きな石を使った古い建物が多く、町の広場もお花できれいに飾られていて、町全体に優雅な雰囲気にあふれていました。

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旅行者案内センターで入手したパンフレットによれば、ヨーロッパでも濃度が高い硫黄泉が出るため、古くから温泉地として、また貴族の保養地として発展したとのこと。なるほど、それでこの高級感なのですね。そして、かすかに感じる硫黄の香りから、確かに温泉であることがわかりました。

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e0114020_1749144.jpg今でも町にはトルコ式のお風呂があり、入浴可能だそうです(上の写真)。日本の温泉とは違うんでしょうね。時間があったら試してみたかったです。

町のあちこちに、かわいらしいカフェや小さなアンティークショップがあって、それも保養地の優雅な雰囲気を盛り上げていました。








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温泉を汲み上げていた場所がロイヤル・パンプ・ルームとして博物館になっていて(右の写真)、温泉の試飲もできるそうです。中には入らなかったのだけど、この建物、とても優雅で美しいです。






町を散策中、とてもすてきなディスプレイのお菓子屋を発見。ちょうどイースターの時期だったので、卵やうさぎを形どったかわいらしいお菓子や、ティーケーキ、スコーンといったお茶に欠かせないスイーツがきれいに飾られています。

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自然光のたくさん入る明るい店内に入ってみると、さらにたくさんのお菓子やパンがあって、白いエプロンをつけたお姉さん達がにこにこと接客していました。コーヒーや紅茶を扱うコーナーもあり、かなり本格的だな、と思っていると、その奥にティールームを発見。モーニングコーヒーとしゃれてみることににしました。

e0114020_18101646.jpgちなみにこのモーニングコーヒーという言葉、最近知りました。最初、朝食前のコーヒーのことかと思ったのですが、そうではなく、朝食と昼食の間に軽くビスケットなどをつまみながらお茶を飲む休憩のことだそうです。この習慣、今でもオフィスなどでよくあるそうで、そういえば、日本でも大工さんとか職人さんに「お十時」とかいってお茶を出しますよね。忙しい現代では見失いがちの優雅さを感じさせる習慣ですね。

おもしろいと思ったのは、午後は紅茶(アフタヌーンティー)なのに、朝はコーヒーなんですね。ついでに、私が最初に思った朝食前の飲み物は、モーニングティーと呼ばれるようです。もちろん表現だけで、何を飲んでもかまわないのでしょうが。


大きな窓のあるカフェは明るくて気持ちがよく、朝の10時過ぎというのに既にたくさんの人がお茶や遅い朝食やお菓子を楽しんでいました。観光客らしき人に混じって、きれいに着飾った年配のイギリス人の方もたくさんいらして、少しタイムスリップした気分で、古き良きイギリスの優雅な雰囲気をたっぷり楽しみながら、ゆっくりした時間を過ごしました。

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ロンドンに帰ってきてから知ったのですが、Bettysというこのお店、大変有名で王室御用達、ハロゲットに行ったら絶対寄るべき!というお店だったそうです。しかも、ヨークシャーの水に合うブレンドの紅茶で全国的に有名なTaylor of Harrogateというブランドとも姉妹会社だそうで、偶然見つけたにしては大発見だったようです。というわけで今では、「ハロゲットのベティーズに行ったんだけど・・・」とお友達にプチ自慢していている私達です。

急に思いついて立ち寄ってみたハロゲットですが、これまた後で知ったことには、ミス・マープルやエルキュール・ポアロで有名な推理小説家、アガサ・クリスティーが失踪していた時に宿泊したスワン・ホテルもあるそうで、クリスティー・ファンの私としては、また行ってみたい町のひとつになりました。
# by londonsmile | 2007-04-17 20:24 | イギリス国内旅行 | Trackback | Comments(8)

londonsmile、ロンスマことラッシャー貴子です。翻訳をしています。元気な英国人夫とのロンドン生活も早いもので12年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼やご連絡は、非公開コメントでお願いします。


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