今度は観劇続き!?

イベントが続いているロンスマ家。
なぜか今週は観劇ウィークになり、二度もシアターに行ってきました。
すごく観劇好きというわけでもないのですが、たまに好きそうなものをみかけると、なんだか無計画にチケットをとってしまうのです(汗)。
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(最初の観劇にはカメラを持って行かなかったので、これは今日行ったオールド・ヴィック・シアターという劇場です)




月曜日に観たのがバービカン・シアターで上演されているShunkin
谷崎潤一郎の『春琴抄』と『陰影礼賛』とモチーフにしたサイモン・マクバーニー演出の舞台です。
キャストは全員日本人で、主演は深津絵里さん。

アメリカ人のお友達が行きたいというのでチケットを予約しようとしていたら、
「どうもちょっとコワイらしいわ。私はやめとく」
と言い出したので、インディーと行くことになったといういわく付きです(笑)。

実は私自身もあんまり谷崎潤一郎の「耽美」な世界は得意ではないので、正直、目をつぶってしまったシーンもありました。

が!
お芝居全体は、アートとして本当にすばらしかったです!
百年前の日本という時代設定に合わせてか、紙、木、畳、着物などが舞台上で使われるのですが、その手法がとても新しいのです。
日本人形の使い方、黒子の応用と思われる衣装など、日本文化の要素を上手に取り入れて作ったお芝居だと思いました。

最初はお友達に誘われたというだけで、特に予備知識を持たずに行ってしまったワタクシ。
後でご紹介しますが、イギリスのブログ友達のhammoちゃんの記事を読むまで、演出がイギリス人ということも知らずにおりました(汗)。
しかもこのサイモン・マクバーニーさん、鬼才と呼ばれることもある有名な方だそうですね(大汗)!
でもそう思って振り返ってみると、日本人でない人が演出したからこそ、日本の美しさをさらに引き出せたような気がするし、逆に日本人の出演者とどうやってお稽古したんだろう?なんて別の興味を持ったりもしました。

あやうい耽美の世界を、ギリギリまで迫力たっぷりに極めた感じの内容なので、舞台が終わった後も興奮さめやらず、家に戻ってもしばらく眠れませんでした。
いえ、私がそういう趣味だからじゃありませんよ(笑)。
それほどお芝居にテンポと迫力があったんです。
お芝居の興奮で眠れないなんて、生まれて初めてだったのですが、それほど見応えのあるお芝居だったんだと思います。

そして深津絵里さん、よかったー!
トレンディードラマや映画で観る軽い感じと全然違って、「女優!」という感じでした。
カーテンコールの時にあまり笑っていなくて、それだけお芝居中は役に入り込んでいるのかなーと思ったりして。
もともと好きな女優さんでしたが、ますますファンになりました♪

この舞台、日本人の方もたくさん観にきていて、ロンドンのブログ友達のりえぴーちゃんhammoちゃんも観劇の感想を書いていらっしゃいます。
hammoちゃんの感想りえぴーちゃんの感想もぜひご覧ください。

ロンドンでは2月21日までですが、日本で3月から再演されるそうです。
人によって意見が分かれる作品だとは思いますが、アート好きの方、ぜひぜひご覧になってみてくださいね。
そして、どう思ったか、お聞かせいただけたら嬉しいです♪
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(今日のペッパー&サフロン。お昼寝の邪魔をされてご立腹?)

そして今日は最初の写真のオールド・ヴィック・シアターで上演されているリチャード・ドレイファス主演のComplicitを観ました。
この劇場は、ハリウッド俳優ケビン・スペイシーが芸術監督をしていることでも有名です。
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このお芝居は、そんなにミーハーでもなさそうなインディーが「リチャード・ドレイファスを見たい!」と言うので行くことになりました。
あいかわらず適当な選択です(笑)。

映画『未知との遭遇』や『陽のあたる教室』(いずれもリチャード・ドレイファスが主演)のことを何度も熱く語っていたインディーは、かなりのリチャード・ドレイファス・ファンとみました。
私自身も『アメリカン・グラフィティー』をビデオ(あの時代はビデオでした・・・遠い目)で何回も繰り返し観て、リチャード・ドレイファスが演じる青年に何度励まされたかわからないので、彼を近くで見られるなら嬉しいなーと喜んでついて行きました。

劇場に着くと、なんと驚いたことにデビット・スーシェも出演していたんです!
俳優さんの名前を言ってもわからない方にも、名探偵ポアロ役の俳優さんと言ったらわかっていただけるかもしれません。
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日本で放映されていた頃からこのドラマの大ファンだった私は大感激!
っていうか、先に調べておけばいいことなんですが(笑)。
お芝居が始まってしばらくの間、嬉しくて、ストーリーを追うより、二人の顔を見比べてそわそわしちゃいました(笑)。

中に入ると、円形の舞台を取り囲むように客席が作られていて、気持ちが盛り上がります。
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出演者は3人だけ、特に舞台装置もなく、周りを観客が囲んでいるというシンプルな舞台。
それだけに緊張感も高まります。

お話の内容は、政治がらみということもあって、少しわかりにくいかもしれません。
ところどころ聞き逃したりもしましたし、(単に私が世界の状況を知らなくて)わかりにくかったところもありました。
が、やはり3人だけで進む舞台は緊張感があって、あっという間の2時間でした。

リチャード・ドレイファスの演技もさることながら、私はデビッド・スーシェの自然なのに迫力たっぷりの演技に圧倒されました!
イギリス人の彼、『名探偵ポアロ』ではフランス語訛りの英語を上手に(?)話していますが、今日はアメリカ英語をかなり上手に操っていました。
ポアロファンとしてはちょっと不思議な感覚ですが、声のとおりも良いし、本当にいい俳優さんだなと思いました。
そして、ポアロファンとしては、それがまた嬉しかったです♪

この『Complicit』も2月21日までですが、これから世界を回る予定のようなので、日本でも観られるかもしれませんね!
ご興味のある方、チェックしてみてくださいね♪

オールド・ヴィック・シアターは、19世紀から使われている建物そうですが、内装はクラシックな感じを残しつつもモダンなテイストが取り入れられたすてきな劇場です。
機会があったら、いらしてみてください。
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長い感想を読んでいただいて、ありがとうございました。
明日から3日間、インディーの親戚に会いにヨークシャーに行ってきます。
コメントのお返事がすぐにはできないと思うのですが、同じお芝居を観た方のご感想など聞けたら嬉しいので、コメント欄、開けておきますね。
とりあえず、飲んで食べて笑って、楽しんできたいと思いまーす。
あ、ヨークシャー訛りの復習しておかないと(汗)!

みなさんも良い週末を♪
Commented by ogosyu at 2009-02-20 09:12
ロンスマちゃん、こんばんは。
hammoちゃんところで彼女の感想も読みました。私、全然やってること知らなかったの、恥ずかしい。でもイギリス人友人で日本文化をとことん愛している人たちがものすごい興奮してたから(行く前ね)、そうとういいお芝居だったんだと思います。
そうよね、100年前の日本文化のきめ細かさに打たれた人には最高のおでかけだと思うな。
2つ目のパフォーマンス、場所がとてもいい。そう、こういうところだと観客と出演者が一緒になれる、って感じです。うちの妹がロンドンに住んでた時がよく連れていかれたけれど今は全然。。。だめねえ、こんなことでは。本当、ロンドンていろんなことが毎晩起きていてとてもアライブな街だと改めて思いました。
Commented by hammohammo at 2009-02-20 10:11
わー観劇週間だったのねー。
Old Vic、D・スーシェとリチャード・ドレイファス共演って渋い演技派のお芝居だね。
大分前にこの劇場にジュード・ロウのお芝居を観にいきました(ミーハー精神丸出し 笑)。でも「Dr Faustus」って演目がその頃の英語力では難しすぎて、ほとんどわからなかった・・・あっもしかしたら今でもわからないかも?(^ー^;)
ともかくまだお手伝いさんと不倫してなかったジュードにうっとりして帰ってきました^^

PS.文中リンクどうもありがとう~☆
トラバも挑戦してくれたみたいだけど、もしかして運営会社側に問題があるのかも、、(この前私もりえぴーちゃんの感想記事にトラバしようとして出来なかったので)。
Commented at 2009-02-20 10:13
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by macoan at 2009-02-20 23:42
こんにちは♪
私も実はhammohammoさんのところでチラ見して…
このShunkin見たかったのですが、スケジュールがあわず〜断念。
よかったのであればなおのこと…(涙)

ヨークシャー楽しんでらして下さいね♪
Commented by Saori at 2009-02-20 23:44 x
hammoさんのところで観劇のお話読んできたところでした^^
ロンスマさんも行ったんだね~!
すごく気になるのはやっぱり外国人の目から見た日本のお芝居ってどんな風に演出されるのか、というところ・・・
いつか私も実際にそういう舞台を見てみたいな^^
リチャード・ドレイファスと聞いて懐かしいなあ・・・と思ってたら、D・スーシェが出てた、と聞いてびっくり!
羨ましいなあ~、やっぱり素敵だった?
今も住んでいるのか分からないのだけれど、D・スーシェさんの家がうちから割りとそんなに遠くないところにあるらしいの・・・
いつか行ってみようと思ってるんだけど。(行ったところで会える訳でもなし、とっくに引越ししてるかもなんだけど。苦笑)

いいな~、ヨークの方に行くんだね、私も行きたいよぉ~カバンに忍び込んで連れて行ってもらいたいくらい(笑)
楽しんできてね、またお話聞かせてもらえるの待ってま~す^-^
良い週末を!
Commented at 2009-02-22 08:32
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by pear_shine_style at 2009-02-25 01:48
ろんすまちゃん★
あたしのまわりの日本人友達も、かなり足を運んだみたいで、
ほとんどの子が、観てよかったという好印象の感想を持ってたよ。
日本人だからこそ分かる(んだろう)あの舞台。
インディーさんの感想はどんなだった??

ヨークシャーいっぱいいっぱい楽しんできてね♪
ってそろそろ戻ってくるころかな?(笑)
Commented at 2009-02-26 05:56
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by londonsmile at 2009-02-26 07:20
*おごしゅさん*
こんばんは〜。お返事遅くなって、ごめんなさい。
春琴、私も全然知らなかったんだけど、日本好きなアメリカ人の友達に教えてもらいました(笑)。
お芝居、とってもよかったよ。イギリス人の演出だから、もしかしてまた上演するかもね。機会があったらぜひ!
2番目の方は、もうファンにはたまらない楽しさだったよ♪
二人ともかなり好きなので、そわそわしちゃった(笑)。
そうそう、劇場がとってもすてきでした。ウォータールーの近くなので、おごしゅさんも行きやすいのかな?
こちらも機会があったらお試しを。
おごしゅさんはお仕事もしながらいろんな活動をしてて、すごいなーと思っているんだよー。
でもたまには気分を変えて観劇なんていうのも楽しいかも!?
妹さんもロンドンにいたんだね。姉妹で滞在してるなんて、楽しかっただろうなー。
Commented by londonsmile at 2009-02-26 07:30
*hammoちゃん*
お返事、遅くなってごめんなさい!
オールド・ヴィック、よかったよー。
私もミーハーなので、二人を前にして、ほんとにそわそわしちゃった(笑)!
3人だけのお芝居っていうのも緊張感があったよ。
hammoちゃん、ジュード・ロウをあんなに間近で見たの!?
うらやましい〜!
好きというわけじゃないんだけど、なぜか彼が出て来ると目が離せないんだよねー。ってやっぱり好きなのか(笑)。

トラバ、そうなんだー。私、かなりアナログなので、なにかできないと自分のせいかと思っちゃうの(笑)。早く直るといいよね。
Commented by londonsmile at 2009-02-26 07:31
*鍵ちゃん*
いちいちお返事が遅れていて、ごめんなさいね!
ふふふ、楽しみにしてますよ〜♪
Commented by londonsmile at 2009-02-26 08:00
*macoanさん*
お返事遅くなって、失礼しました!
春琴、ご覧になりたかったんですねー。残念でしたね。
でも日本でも再演されるということは、またロンドンで再演ということもあるかもしれませんよね♪

ヨークシャー、あまりに短くて、あっという間に終わってしまいましたが、おかげさまで楽しく過ごしてきました。
ありがとうございます。
Commented by londonsmile at 2009-02-26 08:15
*Saoriさん*
お返事遅くなって、ごめんなさい〜!
春琴、観ていた時点ではイギリス人の演出って知らなかったんだけど(笑)、着物とか畳とか紙とかを不思議な感じで使うので、「日本らしさを強調し過ぎでは?」と思ってたんだけど、日本人じゃない人だからこその演出だったんだろうな、と思います。
この不思議な感じが、谷崎潤一郎の世界にマッチして、すごく良い雰囲気だったの。
この演出家の方、日本の作品を演出するのは初めてじゃないみたいだし、これからも注目の価値アリかもしれません。
そうなの!劇場の外でデビッド・スーシェが出てるってわかったので、Saoriさんにテキストしようかと思っちゃった(笑)!
フランス語訛りじゃないのがすごく不思議だったけど、自然で、声のとおりも良くて、いい感じだったよ。
Saoriさん、ご近所かもしれないのね!
ぜひぜひ行ってみて〜。
そして、普段はどんな感じだったか教えて〜♪

ヨークシャー、親戚の家に行くのが目的だったので、近くの小さな町をちょっと観たくらいで、あまり観光する時間はなかったの。
でもめずらしく北でも暖かくて、楽しい小旅行でした♪ありがとう。
Commented by londonsmile at 2009-02-26 08:31
*鍵コメ2009-02-22 08:32ちゃん*
お返事遅くなって、ごめんねー。
そうか、残念だったねー!
でも上にも書いているんだけど、日本でも再演されるくらいだから、ロンドンでも再演、あるかも!
ヨークシャーは短かくて、あっという間でした。
次回、ちょっとご紹介しますね。
そうそう、ぜひまたね♪
Commented by londonsmile at 2009-02-26 17:57
*りえぴーちゃん*
お返事遅くなって、ごめんねー。
トラックバックしようと思ったんだけど、うまくできなくて・・・。
お知らせしてなくて失礼しました。
お芝居、迫力あったよねー。りえぴーちゃんのところでよかった、って読んでいたので、最初からすごく楽しみだったの。ありがとう!
インディーは「暴力的な人と離れられない人の気持ちがわからない」っていうとんちんかんなコメントをしていました。
暴力じゃないぞ、アートだぞ(笑)!

ヨークシャー、親戚に会っただけだったので、駆け足だったの。
でも次回ちょこっと報告するね。ありがとう!
Commented by londonsmile at 2009-02-26 17:59
*鍵ちゃん*
あはは、ストーカー!?そんなことないよー。何度もありがとう♪
今度は早速そちらにコメントしました。ふふふ、楽しみだね。

by londonsmile | 2009-02-20 01:10 | ロンドンでお出かけ | Trackback | Comments(16)

londonsmile、ロンスマことラッシャー貴子です。翻訳をしています。元気な英国人夫とのロンドン生活も早いもので17年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼や写真掲載のご連絡は非公開コメントでお願いします。無断掲載はご遠慮ください。


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