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今回はアガサ・クリスティが愛した別荘、グリーンウェイの後編、いよいよお屋敷とお庭に入ります。
前編でも話したように、実はこの日の朝、ちょっと熱があったのですが、グリーンウェイに着いたら、もうそんなことはすっかり忘れて歩き回りました。
お屋敷を見学するのは2年ぶり、2度目でしたが、やっぱり楽しかった!
人が住んでいる家を見ること自体が大好きなので、ましてそれがクリスティが実際にいた場所となったら大興奮でした。
イギリスの展示は、とにかく見せ方がいつも感心しています。
たとえば展示品の裏側もよく見えるように鏡が設置されていたり、宝石が埋め込まれたものなら光の具合で見え方が変わるのでゆっくり回転する仕掛けになっていたり。
このグリーンウェイの邸内は、まるで家族がさっきまでそこにいたかのように暮らしがよく見える展示でした。
クリスティと家族がよくここで休暇を過ごした1950年代という設定なので、レトロな感じもまた自分好みだし、わたしが持つクリスティのイメージにもぴったりなのでした。
せっかくなので、本文で掲載しきれなかった写真をここに載せておきますね。
これは家族が集まったという居間。
この手前に例のスタンウェイのピアノがあって、本人や家族の写真も飾られていました。
こちらは衣装部屋。
写真を見てもクリスティは小柄ではなさそうですが、洋服をながめてみると、かなりしっかりした体格だったようでした。
毛皮のコートも何着あるんでしょうね。
手前には、年季が入った感じのスーツケースやカバンも置いてありました。
(右のドレスの上に帽子がかかっているのは、「帽子を探そう」という子ども向けのゲームの一部です)
展示ケースに並べられたあれこれ。
祖父母の代からのコレクターだったそうなので、どれがクリスティ自身のものなのかはっきりしませんが、これまた小さなものをちまちま集めるのが好きなわたしにはドンピシャなツボでした。
こういう展示ケース、憧れる!!
こちらはキッチンから見た壁。
きれいにセットのお皿が並べられていますね。
実はこれは2年前の写真で、今年はテーブルが1つ減っていたのですが、こうして訪問者が座ることもできるようでした。
ちなみにこの若者たちはここでトランプをしていましたよ。
え、クリスティの別荘を見にきてトランプ? と驚いたのですが、ここを訪れる人は必ずしもクリスティのファンというわけではないし、外でピクニックしてくつろぐ人もいるくらいなので、ただこの場にいることを楽しもうということなんでしょう。
そのくらいゆるい方が、わたしのように鼻息荒く歩き回るよりリラックスしていていいのかもしれません。
出た、デヴィッド・スーシェ演じるポワロ!
長くポワロを演じていたので、わたしにとってはポワロはもう彼しかほとんど考えられません。
ほとんど、というのは、「オリエント急行殺人事件」はドラマより古い映画を先に見たので、ピーター・ユスティノフのポワロ役も想像がつくからです。
でもスーシェの方が印象が強いなー。
ちなみにこのポワロの写真は、売店の横の古本屋さんにありました。
ナショナルトラストでは、売店と一緒に古本屋さんを経営していることも多く、売り上げを収益にして、運営費に充てるんです。
ブログ本文でも書いたように、このグリーンウェイではドラマ『死者のあやまち(Dead Man's Folly)』が撮影されたので、この写真にもタイトルが書かれていますね。
最後はグリーンウェイでも一番人気らしいボートハウスの内部。
右側がダート川です。
とても普通の部屋になっていて、ボートをしまっておく小屋には見えないでしょう?
下の方は見学はできないのですが、川の側から見てみると、川からボートで乗り付けられるようになっていますね。
水辺の家はそういうところも多いのかな。
前に友人にイタリアの湖畔の家に泊めてもらった時にも、マイボートをおさめるところがありました。
この日は、とにかくあれもこれも見てみたくて5時間歩き回りましたが、帰る頃には、あら、熱はどこへやら。
ゲンキンなものです。
でもそれだけ楽しかったということで!
トーキー周辺にはまだまだクリスティに縁のある場所がありますし、もちろんロンドンにもあるので、また少しずつ見ていきたいなと思います。
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