今週、日本からやってきてくれた野田地図「正三角関係関係」のロンドン公演を観てきました。

野田秀樹さんの演劇は3度目、あれ、4度目かな。
どれもロンドンで観ています。
今回はドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』をベースに、舞台を1945年の長崎に移した作品。
野田作品らしく、工夫を凝らした舞台装置や言葉遊び、笑い、訓練された繊細な動きからテーマが浮かび上がるのですが、今回は少し重いもので、ラストにかけての演出に息を呑みました。
メッセージもひとつに限らず、あれもこれもとびんびん響きました。
ネタバレしないようにこれ以上言わずにおきますが、こんな形でメッセージを伝えて、人を考えさせることができるんだなと気づけて、演劇のすばらしさを感じました。
ロンドンでの前作となる「Q: A Night at Kabuki」で大感激した竹中直人さんは安定の演技。
そして今回とても気になったのは、時々テレビでお見かけしていた池谷のぶえさん。
滑舌が良くて、口から次々に飛び出すセリフがすべてしっかり聞こえ、その上とっても面白かった!
大ファンになりました。
気になったといえば、大きな役がついていない俳優さんたちもすばらしかった。
訓練されている俳優さんにこんなことを言うのは失礼なのでしょうけれど、スローモーションやダンスでの繊細な動きが美しくて見惚れました。
演出もあるのでしょうが、何よりそんな動きを表現できるというのがすばらしい。
カーテンコールには日本式のお辞儀も入りました。
日本ではなかなかチケットが取れないという野田さんの作品も、ロンドンに来てくれるからこそ観ることができました。
本来、野田さんとしては、わたしのように途中で移住した日本人ではなくて、イギリス生まれのイギリス人に観て欲しかったのかもしれませんが!
ちなみに3日間、全4回の公演はすべてチケット完売。
友人との話やSNSから、在英邦人がずいぶん集まった感じがしたのですが、日本人ではなさそうなお客さんも多く、終演後は中国語も飛び交っていたので、日本人に見えてそうでない人も多かったのかもしれません。
上演は日本語で、ステージの上に英語で字幕が出るスタイルでした。
隣に座っていたイスラム教のスカーフを被った若い女性2人は最後に涙ぐみ、カーテンコールではいち早く立ち上がっていましたよ。
背景が違っても伝わるものがあるんですよね。
終演後の劇場。
終わってすぐは大混雑だったので、しばらく時間を置いてからの写真です。
野田さんは1992年から1年間、文化庁の芸術家在外研修制度でこちらに留学されていたこともあって、ロンドンには縁が深いようですね。
しかも今ググってみたらイギリスの大英帝国勲章(OBE)も叙勲されていた!
すごい方なんだなと改めて感じます。
なんだかもっと劇場に行きたくなりました。
最近はついテレビの画面やコンピュータのスクリーンを通して見るものが多いけれど、生の人間の声や動き、いいですね。
こちらの観劇も再開してみようかな。
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