5月17日から美術館や博物館、映画館も開き始めたロンドンです。
アートが大好きでたまらないというわけではないし、まったく詳しいわけでもありません。
でも長いロックダウンの間、家とその周りの景色しか見ていなかったので、何かきれいなものが見たいなあとずっと思っていました。
室内の広い空間も恋しかったので、ここしばらくは美術館や博物館に行きたくてたまりませんでした。
イングランドの美術館、博物館などはここ半年ほど閉まっていたので、今はどこも大人気。
館内が混雑しないように人数を制限しているので、入場無料のところでも事前予約が必要になっているのですが、ずいぶん先まで予約が取れないところも多いのです。
みんな恋しかったんだなあ。その気持ち、わかるなあ!
オランダの巨匠画家、フィンセント・ファン・ゴッホの作品を映像と音楽のコラボで体感する展示です。
去年の3月にヴィクトリア&アルバート美術館のキモノ展を見て以来、約15ヶ月ぶりのアート鑑賞でした。
すでに世界のあちこちで開催されているこの展示、ロンドンでの会場はケンジントンパークの特設テントです。
今年150周年を迎えて、コロナ禍ながら盛大なお祝いをしているコンサート会場、ロイヤル・アルバート・ホールのほぼ向かい。
テントの真前にはヴィクトリア女王の夫だったアルバート公の記念碑がありました。

(記念碑の中で金ぴかに光っているのがヴィクトリア女王の夫君アルバート公。
アルバート公が42歳の若さで亡くなってからずっと、女王は黒い服に身を包んで喪に服したそう)
入り口からゴッホの世界が始まっていました。
有名な「花咲くアーモンドの木の枝(Almond Blossom)」の絵の前に白い花が咲く木(たぶん造花)を置いて立体的に見せていました。
というのも、この展示は単なる絵画の展示ではなく、テーマのひとつが「立体」なのです。
中に入るとゴッホの人生や有名な絵画数点の解説がありました。
そこを過ぎると、これまた不思議なものが。
これも有名な「ゴッホの寝室」からとっています。
一部は本物で一部は絵になっていて、写真だとわかりにくいのですが、じっと見ているとちょっと不思議な気分になってきます。
全体に空間が歪んでいるもとの絵画の雰囲気が「体感できる」ということのよう。
ゴッホの独特の世界観に触れたところで、いよいよ映像と音楽のコラボへ。
これがすばらしかった!
いろいろなサイズのスクリーンに映し出されるゴッホの作品やその時代の写真が、動いたり止まったりしているうちに立体的に浮き上がってくるようでした。
絵の中にすっぽりと入り込んだり、ゴッホの魂がこちらに迫ってきたり。
時折映し出されるゴッホが遺した言葉も印象深くて、音楽とのコラボレーションも絶妙。
デジタル時代、動画時代を象徴するかのような展示でした。
これは何より自分で体感してみるのがいちばんだと思うので、あまりいろいろ書きたくないのです。
その場で目も耳も使って、全身で感じる新しい絵画鑑賞のかたちなので、ネタバレしちゃったらつまらなそう。
きっとこれからも絵を見に行くとは思うけれど、これはこれでまったく違う経験でした。
長いロックダウンの後だったからよけいに感激したのかもしれません。
カラカラだった心と体にじんじん沁みいりました。
どこから見ても楽しめますが、一応ストーリーがあって、全編約40分。
入場制限をしているのか、スペースもたっぷりあって安心でした。
ゴッホ、大人気ですねぇ!
ちょっとしたおみやげコーナーもありました。
シェイクスピアや女王さまなど、いろいろなダックを見たけど、これは初めて。
ちゃんと見なかったけれど、両耳そろっていたかしら。
というのは、この隣にはリアルな耳の形をした消しゴムがあったのです、きゃー!
ゴッホは自分の耳を切り落としたことがあったんですよね。
おみやげ品にゴッホの絵をプリントしたマスクがあったのは、コロナ時代らしいなあと思いました。
この日はめちゃくちゃ晴れていたので、友だちと少し公園を散歩してからランチもしました。
外食なんて、ひ・さ・し・ぶ・り!
大興奮でした。
というわけで、次回はその時の様子をお伝えしますね。
(やはり5月17日からパブやレストランも全面的にオープン。
とはいえ、暖かい日なら外がやっぱり人気です)
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