前回のブログでは、イギリスではできるだけ外出しないように勧告されているとお話ししました。
その数時間後、ジョンソン首相の発表があり、翌日の3月24日からは、基本的に外出が禁止されることになりました。
今後3週間の予定です。
街の閉鎖をロックダウンと言っていますが、今回の発表はややゆるめなので、準ロックダウンとも言われるそうです。
ウィルス関連の新しいボキャブラリー、なかなか慣れませんね。
やたらにカタカナで言うのはよくないという意見もありますが、今回は世界で一斉に知られている言葉なので、カタカナで揃えるのも悪くないとわたしは思います。
それに、閉鎖というとものすごく怖そうだけど、カタカナで言うとちょっとマイルドに聞こえませんか。
あ、怖く聞こえた方がみんな真面目に決まりにしたがってくれるのかな。
写真は夕方の散歩より。
このところ、どうしたの? というくらい天気のよいロンドン。
あまりによすぎてつい出かけちゃう人が多いという困ったこともおきますが、天気がいいというだけでふさぎがちな気持ちも救われるというメリットもあり。
毎年楽しみなご近所の八重桜も咲き始めました。
今年は本当に花が咲くのが早いなあ。
ここ数日、イギリスでは毎日夕方に首相の会見があったのですが、昨日はゴールデンタイムの夜の8時半に始まると告知がありました。
そしていよいよ始まってみると、映像は首相官邸(と思われる場所)からの録画で、どことなく緊迫した雰囲気。
これはいつもと違う重要なことだぞ、と一気に身が引き締まりました。
穏やかに、時に熱くジョンソン首相が語ったのは、翌日から3週間、外出を禁止するということでした。
現在、例外としてイギリスで外出できる理由は、以下の場合です。
必需品の買い物(できるだけ頻度を控えて)
1日1回の運動(サイクリング、ジョギング、散歩などで、1人か同居人のみと行うこと)
医療目的あるいは弱い立場の人を支援すること
家ではできない、絶対に必要な仕事への往復
基本的には同居人以外と会うことはできず、3人以上で集まることは禁止。
(ただし18歳以下の子どもが親に会うのは許されると24日になって付け足されました)
友だちと会うのもダメで、会おうと言われたらノーと言ってください、と首相も明言していました。
これを機に必需品以外を販売する店は一時閉鎖、図書館、ジム、遊び場、宗教施設なども閉鎖。
お葬式を除いて、結婚式や洗礼式などの集まりも禁止。
違反したら警察が取り締まって罰則を課す。
こうした規制を発表した後で、首相は「どんなに辛いことか、よくわかります。それでも、この手段が必要になるほど今回のコロナ禍は深刻です。仕事が失われる損害については補償する準備があります。家にいることで人の命を救いましょう、医療制度が破綻しないように支援しましょう。3週間経って事態が好転していたら、規制をゆるめますから。とにかく家にいてください」と語りかけました。
全体に、やや戦時中を思い起こさせる語調が怖かったのですが、国家の危機が差し迫っているという意味では戦争と似た状態と言えるのかもしれません。
実は個人的にはジョンソン首相があまり好きではないのですが、ゴールデンタイムのテレビで首相自らが国民にわかりやすく語りかけたのはよかったと思うし、言っている内容もよく理解できました。
翌日になって、英国政府から携帯に「家にいてね」というメッセージが入って、びっくり。
携帯会社の協力で、ほとんどの人に送っているようです。
そんな徹底ぶりも好印象。
日本の政府も、今の時代にはこんな風にするのでしょうか。
ジョンソン首相の発表のビデオ(日本語の字幕付き)も入ったBBCニュースの記事はこちらから↓
英語もわかりやすいですよ。
首相が発表した今回の規制、改めて見ると厳しいようですが、買い物や散歩がある程度自由にできるのは、他のヨーロッパの国に比べるとまだゆるいのだそう。
とはいえ、基本的に同居人以外は家族とも会えないということなら、一人暮らしの人、特にお年寄りはますます寂しくなりますね。
ご近所のお年寄り友だちに会いに行きたいところですが、わたしは「同居人」ではないし、お年寄りはもともと感染したら重症になりやすいので、やたらに会ってはいけないと言われていたのです。
最近わたしはおばあさん友だちに手紙を書いていたのですが(耳が遠い方は電話もままならないので)、何か他にできることはないかなあ。
(夕陽を浴びるレンギョウ。
近くの緑地では、夕方になっても散歩やジョギングをしている人が多かったです)
こんな新しい規制は敷かれましたが、わが家の周辺はいたって穏やかです。
午前中に買い物に行ってくれた夫の話では、スーパーの棚はまだいっぱいではないものの、ずいぶん品物が戻ってきていて、なんとトイレットペーパーもあったそうです。
そしてやはり午前中に、家のドアにメモがはさまれていました。
「週末に上の階に引っ越してきたXXとXXです。こんな時だから顔を合わせられないけど、もし買い物とか必要だったら、いつでも言ってね」
そして2人の携帯番号が書かれていました。
そういえば週末に、学生か働いているかギリギリの年頃の青年2人と、どちらかのご両親と思われる方たちが上の階にものを運び込んでいるのを見たのでした。
若者が入るのかあ、パーティーとかして騒がないといいけど、なんてちょっとでも思っていたわたしは大反省。ごめんねー。
なんていい子たちでしょう!
そんなに大きなお子さんの引っ越しを手伝うようなご両親に育てられたんだもんね、いい子のはずだ。
準ロックダウン初日から気持ちが和みました。
(これも夕方の散歩より。
この時期によく見る花、なのかな。
マロニエにもちょっと似ていますね)
こんな風にご近所で声をかけ合っているという話は最近、わりとあちこちで聞くので、ほとんどの人は不安ながらも、善意に支えられて静かに生活しているんじゃないかと思います。
インターネットのおかげで、家にいながら家族や友だちの顔を見ながら話すこともできるので、上手にテクノロジーを使いながら。
お隣に住んでいるイヴァは、93歳にして、最近タブレットの使い方をマスターして、お嬢さんとスカイプで話しているそうです。
最後に、反省を込めて、これからの準ロックダウン生活への意気込み(笑)を。
情報集めをしすぎず、考えすぎず、平常心で生活を続けます!
世界のどこにいても、今は不安になると思います。
わたし自身、この1週間ほど気持ちが落ち着かず、昼間に仕事もあまり手につかない状態でした。
ついついインターネットであれこれ情報を探しては、いちいち怖がったりして。
ああ、思えば東関東大震災の時もそうでした。
でも、情報は刻々と流れてくるので、そんなことをしていてはキリがありません。
不安な気持ちで過ごした挙句、1日の終わりに、あーあ、何もできなかった、と落ち込むのはダブルパンチ。
本当によくないとやっと悟りました。
イギリスの第二次世界大戦中の宣伝ポスターの有名な文句に、KEEP CALM AND CARRY ON(落ち着いて日常生活を続けよ)というのがあり、もともと慌てやすいわたしは机に飾っています。
もうロックダウンが確定したことだし、今こそこれを実践する時、と自分に言い聞かせているところです。
少なくともあと約3週間はこの生活なので、落ち着いて、手を洗って、健康的な生活をしながら過ごしたいと思います。
みなさんもそれぞれの場所で、お気をつけてお過ごしください。
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