ラグビーW杯での日本の勝利と台風の被害と。複雑な気持ちいろいろ

日曜日に行われたW杯ラグビー、日本がスコットランドに勝ちましたね! すごい!

台風19号が大きな被害を残した直後でもあったので、気持ちの落ち込んだ多くの人たちに元気と希望を与えてくれたんじゃないかと思います。
テレビで見ていて、大興奮でした。

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翌月曜日の夕刊(イブニングスタンダード紙)。
生放送の時のテレビでも日本チームは絶賛されていましたが、ここでも日本チームを大きく取り上げていました。

わたしはルールも日本代表の選手も詳しく知らないにわかファンなんですが、この日は、おそらく、日本のたくさんの人と同じように、台風のたくさんの被害を見た後に、日本がんばれ、という気持ちでテレビの前に座りました。
そして勝利を見届けた後も興奮がおさまらず、しばらくネットでインタビューを見て感激していました。

たとえば、トムソンルーク選手は、試合後に「台風のあと、ラグビーは小さいこと。亡くなった人、家がダメージ受けた人、みなさん頑張ってください」と日本のファンにメッセージを送っていました。
(ツイッターで見つけたのですが、どうもうまくリンクを貼れないので、動画はここをクリックして見てくださいね。上のコメントは1分50秒あたりから)
試合が終わってすぐなのに、こうして人を思いやれる心がすばらしいし、ニュージーランド出身の彼が一所懸命日本語で話してくれる姿が、またまた泣けます。

中継を途中から見たのであとで知ったのですが、この日はどの試合でも、開始前に両方のチームが黙祷も捧げたそうですね。
日本チームの試合だけでなかったところが、またありがたいことです。

そして試合後、イギリスの新聞ガーディアン紙のウェブ版に、日本のおもてなしと、台風の後の勝利だったからこその複雑な気持ちをよく表していた記事が掲載されました。
感動が伝わるこの記事を日本語に翻訳してツイートした方がいらっしゃるので、ぜひ読んでみてくださいね。
(元ツイートを見たい方は、ここをクリックしてどうぞ。さらに元の英語の記事はこちらをクリックしてどうぞ)

少し前に、確か音楽関係の話だったと思うのですが、「『今回のステージは亡くなった母に捧げる』という気持ちがあったとしても、それをコンサート中に考えすぎてはいけない。心意気はあってもいいが、実際に演奏している時には、そのことだけ考えなければベストな演奏にならないから」という話を聞いて、なるほどーと思ったのです。
(誰が言った言葉だか、ちゃんとメモしておけばよかった!)

今回のラグビーの試合も、もしかしたら選手には「日本のために頑張る!」という気持ちがあったかもしれません。
でも、その気持ちだけで勝てるほど、W杯は甘くないですよね、きっと。
でもでも、やっぱりその気持ちがあったからこそ、もしかしたらいつもより粘り強くなれたり、力が出たりしたことがあったのかも。
ふだんの実力があってこそ、ですが。

各国の選手が台風の後にボランティアをしてくれたというニュースも嬉しかったですよね。
カナダ代表なんて、試合が中止になって敗退になったというのに、釜石で泥を取り除く作業をしてくれたり、子供と綱引きをしたり。
ちょうどその日は、ご近所さんのカナダ人のクリスとボブの家にご飯に呼ばれていたので、「日本ではみんな感謝してるよ、ありがとう」と伝えてみました。
2人は「ヘっ?」という顔をしただけだったけど、ふだんの彼らを見ていると、それは困っている時はお互いさまでしょ、という意味かなあと思いました。
彼らと知り合ってから、カナダってすごくいい国なんじゃないかという気がしてきています。
一度は行ってみたい!

ちなみに月曜日はカナダの感謝祭だったそうで、この日は1日早い七面鳥をごちそうになったのでした。
カナダの選手は、感謝祭だから、いつもより親切に、と思ってくれたのかしらん。

と、なんだかとりとめのない話になってしまいましたが、ラグビーでの嬉しい勝利と、今でも広がり続けているという台風19号の被害のギャップについては、わたしの中でまだ消化しきれない複雑な思いがあるんですね、きっと。
その場にいない日本人として、寄付の他に何かできることがあるのか、引き続き考えています。

ところで、日曜日のラグビーの試合では、ラグビー好きの夫(イングランド人)は、テレビの前でわたしより熱心に日本を応援していました。
わたしがなんとか最後まで試合を観られたのも、夫がずっとルールを説明してくれていたからなんです。

しかし! 日本が勝って2人で大喜びしたのもつかの間、わたしがネットでインタビューなどを観ていて、ふと夫の方を見ると、なんともう読書していた!
どうしてそんなにすっと通常モードに戻れるのか!
あの興奮はどこに言ったのだ!

と、激しい家庭内温度差が生まれたわが家でありました。
ああ、不思議なイングランド人との暮らし。


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by londonsmile | 2019-10-16 22:39 | 私の中の日本人 | Trackback | Comments(0)

londonsmile、ロンスマことラッシャー貴子です。翻訳をしています。元気な英国人夫とのロンドン生活も早いもので17年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼や写真掲載のご連絡は非公開コメントでお願いします。無断掲載はご遠慮ください。


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