日本の歴史を英語で聴き、外国人と話し合うおもしろさ

この3年ぐらい、日本語を勉強している人たちとの語学エクスチェンジに参加しています。
簡単に言うと日本語と英語でおしゃべりする会なんですが、もうちょっと細かく言うと、日本語を勉強している人と日本人が日本語で話し、そのあと英語で同じことをして英語の練習もするという集まりです。

まだまだ話す人が少ない日本語を選んで勉強してくれる気持ちが嬉しくて通っているのですが、学習者の方たちも、「ネイティブに自分の日本語が通じた!」と思うのは嬉しいようです。
初めて自分の英語が通じた時の喜びを思い出すと、人間、みんな同じなんだなあとしみじみ。

日本語を言語として勉強する時には、なんとなく覚えるネイティブのわたしたちとは違う方法で文法に沿って勉強しています。
だから、たとえば「行っていた」と「行った」の違いは何でスカ?とか聞かれても、わたしは文法的にすぐには答えられません。
実は日本語の先生になる勉強もしたことがあるのですが、それでも。汗
でもこの集まりは、ロンドンで日本語を教えていらっしゃる経験豊かな先生が主催しているので、日本語の文法の説明に困っても、いつでも質問できて安心なのです。

この先生は、言葉を覚えるだけでなく、文化的な背景も知ってこそ生きた語学の習得、とお考えの情熱的な方。
毎回、「あなたの国でのタブーはなんですか?」「お互いのビジネスの習慣について質問してみましょう」などとテーマをくださるので、お互いの文化に興味を持って違いを見つけたり、それについて良い面や不便な点を話し合ったりするすごくよいヒントになります。

というとすごく真面目な集まりみたいですが、とっても和やかな雰囲気で、先生が配ってくれる日本のお菓子を食べながら、わいわいやっているんですけどね。

その他に先生は日本文化を学ぶ集まりも定期的に開いていらして、今年は日本の歴史を学ぶ会を企画されました。
その会が先日開かれたのですが、会場は美しいギルドホールの建物の一部になっている図書館でした。

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(ギルドホールはロンドンの旧市庁舎。
何か特別な雰囲気があって、前から気になっている建物です。
広場というか中庭が真っ平らだからかなあ。
こういう場所には、噴水とか彫刻が置かれていることが多いですよね。
ここで式典をするために何も置かなかったんだろうか。
ちなみに今では美術館も併設されているようなので、今度また行ってみます!)

この日のトークでは、江戸から明治に変わる混乱の時代がテーマ。
日本の歴史に詳しいジャーナリストの方Leslie Downerさんが英語でお話しされました。
レスリーさんは日本語ぺらぺらですが、集まった方の日本語のレベルはまちまちだったので。

ペリー来航から明治に入ってからの変化まで、本当に濃い内容であるのに、レスリーさんは約一時間半で一気に軽やかに駆け抜けました。
おもしろかった〜!
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(ギルドホールのすぐ外にある水辺。
オフィス街のど真ん中にあって、心静かに癒される空間でした)


何がおもしろかったって、学校では、あれこれ覚えながら勉強した歴史も、すらっと一気に話してもらうと、まるで小説かなにかのように聞こえたんです。
初心者向けに、詳細にこだわらずに、大まかな流れを話してくれたのも、とてもわかりやすかったなあ。
新撰組の土方歳三が、とか、なんとか藩の何がしが、と言われると、一気に情報が多くなって、流れがつかみにくくなるんです、わたしはね。
生麦事件とか、島津斉彬とか、そうそう、そういうキーワードあったよね、というものが続々登場して、嬉しくなっちゃいました。

明治に入ってからの人の暮らしの変化の話も興味深かったです。
明治天皇の皇后さまが、近代国家をめざす一環として、初めてお歯黒を廃止したって知ってました?
男女が西洋風のダンスを踊ることになっていた鹿鳴館では、極端に女性が足りなかったって知ってました?
子どもと家にいることに慣れていた当時の奥方たちは、旦那さまと一緒に出かけることに抵抗があったので、女性が足りず、芸者さんたちが駆り出されたんだそうです。

こういう事実以外の風俗の話、しかも日本人なのに知らなかった話を聞けたという意味でも、本当に楽しく有意義な会でした。

お仕事とはいえ、日本のことをよく知っている方にお会いするたび、日本人として、もっと知らなくちゃいけないことがあるなあと反省します。
こういう方たちに刺激と教えをこいつつ、楽しくなったついでに、日本史の本をまた読みたいと思います。
やっぱり司馬遼太郎かな。

お話のあとの質問コーナーや少人数で感想を話し合う時間でも、日本人には意外に思える質問や話が聞けて、それもとてもおもしろかったのです。

たとえば、スライドにある文明開化の銀座の様子を見て、「そこでドレス着てパラソルさしてる女性は、じゃあ芸者さんですか? 女性は一人で外を歩けないんでしょ?」とか、
(時代劇で女の人が歩き回っているのをちょくちょく見ていたわたしには、とても思いつかない発想!笑 これには、写真ではなくてイラストだったので、どこまで事実を表しているのかわからないけれど、(結婚した)女性が一人で出かけてはいけないことはなかったと思う、という回答がありました)

「ええっ! だいたいわたしは日本が他の国とまったく交流してなかったなんて、全然知らなかった! 考えられない!」とか。
(これはわたしのグループで出た感想だったので、ちょっとだけ鎖国や出島や隠れキリシタンの説明をしました。あと島国だから、という話も)

話が始まる前には、「感想の交換って何するんだろう?」とどきどきしたのですが、こうして意外な感想を聞くことで、自分も違う新鮮な視点が持てるし、日本のことを少し知ってもらうこともできるということがわかりました。
おもしろかった〜!

終了後は、うきうきした気持ちで会場を後にしました。
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(夜のギルドホール。
なぜか広場に座り込んだポーズで写真撮影している人が。笑)


この日本語の先生、大学での授業を何度か拝見していますが、わかりやすくて明るい授業でした。
心の広い経験豊かなすてきな方です。
今はプライベートを中心に教えていらっしゃるようですが、ご興味ある方はこちらをご覧くださいね。


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by londonsmile | 2019-09-13 19:33 | 私の中の日本人 | Trackback | Comments(0)

londonsmile、ロンスマことラッシャー貴子です。翻訳をしています。元気な英国人夫とのロンドン生活も早いもので17年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼や写真掲載のご連絡は非公開コメントでお願いします。無断掲載はご遠慮ください。


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