ヒッピーハッピーな時代の女王、V&Aマリー・クワント展

ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)ではクリスチャン・ディオール展がまだまだ大人気ですが、実はひっそりマリー・クワント展も開かれています。


マリー・クワントと言っても若い方はもうご存じないのかも。

ロンドン郊外生まれのマリー・クワントは、60年代、70年代に世界中で大人気だったポップなファッション・デザイナー。

わたしが学生の頃には英国初のポップなブランドとして、日本でもコスメやカジュアルなファッションが人気でした。

今も日本にあるみたいですね(リンクはこちら)。


と言ってもわたしが知っているのは、主にコスメやカラフルなタイツ、キュートなTシャツぐらい。

マリー・クワント自身や詳しいファッションはほとんど知りませんでしたが、わたしはきっと好きなはず、という予感がありました。

彼女のブランドが使っている黒地に白のお花のマークが大好きだったし、ファッション的にもオードリー・ヘップバーンやジャクリーヌ・ケネディー、『奥様は魔女』のサマンサが着ているような60年代、70年代という時代が好きなので。


ちょうど日本から友だちが来ていたので、同じような趣味を持った同世代の彼女と2人、いそいそと会場に乗り込んだのでした。

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V&Aの特別展はインターネットで日時を指定して事前に申し込むことになっているのですが、この先数ヶ月分売り切れになっている大人気のディオール展に比べて、マリー・クワント展は翌日なら予約できる程度。

そんなに混んでいないのかと思いきや、当日の会場は思った以上に大混雑でした。


会場にいたのはほとんどが女性で、ファッションに興味のありそうな若い層と、マリー・クワントの全盛期を懐かしむ風な年配層に大きく分かれていたのが印象的。

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中に入ると早速マリー・クワントが作ったポップで遊び心たっぷりなファッションに魅了されます。

今見ても、そんなに古く感じないものも多いんです。


入ってすぐの1階の展示では、学校でファッションを学んでからチェルシーにBAZAAR(バザール)というお店を開いて大人気になり、あっという間にヨーロッパからアメリカにまで進出して行った彼女のファッションを紹介していました。


当時の服に加えて、ご本人が登場している写真や映像もたっぷり。

マリー・クワントが働いている様子もいろいろな形で見ることがました。

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こういう白黒の古い映像を見るのも大好きなので、わたしは大喜びでした。

白黒写真のご本人もすてきです。

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後ろにいる保守的なお洋服のご婦人たちに比べて、上品でありながら、やはりとんがっているファッションですよね。


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こちらは意外にもオーソドックスな感じ。

真ん中はウィリアム・モリス、右端はリバティーのプリントを使っているそうです。

こんな伝統的な柄も使っていたんですね。


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そうかと思うと、仕事でも女性らしさを、と、ロマンチックなドレス姿の生地で作られたスーツもありました。

従来の形にとらわれない柔軟なスタイルが小気味いいですね!


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展示は、2階分を上手に使われていました。
会場の柱も、下の方がシマシマになっているのがマリー・クワントっぽくてかわいい。

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サリーちゃんみたいでかわいいお洋服。
こういうの、大好きなんです。

2階は明るくて、ますますポップな空間。
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マネキンさんも遊んでます。笑

背景にヴィクトリア時代の美しいアイアンワークがちらりと見えているのも、V&Aならではの演出ですね。

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これこれ、これです、わたしがよく知っているマリー・クワントのコスメたち。懐かしい!
白黒の感じが少しシャネルっぽいけれど、シンプルでやわらかなお花をロゴにしていて、これまた遊び心を感じます。

遊び心といえば、とても愛らしいものを見つけたんです。
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マリー・クワントのオリジナル人形!

デイジーちゃんという名前は、ブランドに使われている例のお花からとったんだそう。
あのお花、デイジーだったのね。
数十年を経て初めて知った事実でした。笑
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知名度こそバービーちゃんやリカちゃんに劣るデイジーちゃんですが、おしゃれセンスはバッチリ。
人間と同じお洋服を着てるんですもの。
新しいお洋服を買ったら、お人形も着せ替えないとね。
ああ、楽しそう♪
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マリー・クワントは、夫や友人と一緒にビジネスを展開していたそうで、だから彼女は創作に専念できたという面もあるようです。

同時に、パリのオートクチュールに挑戦する形で「伯爵夫人もタイピストも着られる服」をめざしたという意味では、彼女の創作スタイル自体がユニークだったよう。

(タイピスト、と書いてあったと思うのです、今となっては定かではないのだけど。

とにかく「ごく一般の働く女性」という意味でした)


デザインのあちこちに見られる遊び心と、確立された世界に立ち向かう反骨精神のようなものは、とても英国人らしい気質ではないかと思いました。


おもしかったのが、今回展示された洋服には一般の人から集められたものもあったこと。

展示の前に#WEWANTQUANT(クワント募集)というハッシュタグで、家に眠っている思い出のお洋服を提供してくれる人を探したそうです。

しかも、持ち主の名前やお洋服の展示だけでなく、どんな時にどんな思いで着たお洋服だったのかも説明されていて、持ち主がその服を着た写真も一緒に飾られていました。


たとえば、日本人にはちょっと手ぬぐいの柄のようにも見える個性的なこのピンクのブラウス。
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持ち主はケンジントンに住んでいた科学研究者のキャロライン・クーパーさん。

南極から帰ってくる地質学者のボーイフレンドに会うためにこれを買ったそうです。
なんだかドラマチックなお話で、こんな話を聞くと、頬を染めて彼に会いに行くキャロラインさんが目に浮かぶようじゃありませんか?
ラベルは初めからついていなかったので、縫い上がってすぐにお店に出たんじゃないかとのこと。

そのほか、一般の人が寄せたエピソードを見ていると、彼のお母さんに初めて会うために買ったワンピースとか、屋外の儀式に参列するために買ったコートとか、それぞれの人生が垣間見られるストーリーに満ちていて、お洋服をながめながらつい妄想がはずんでしまい、忙しい、忙しい(笑)。

たまに虫食いの穴があいたものも混じっているお洋服は、この展示に寄付されていたり、貸し出しされただけだったり。
その違いにも、ご本人やご家族のストーリーをあれこれを思いを巡らせてしまいます。
長く語れるお洋服って、やっぱりいいですね。
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おみやげ品もポップでかわいいものがたくさんありました。

明るくハッピーな気持ちにしてくれるマリー・クワント展、おすすめです。

親しいお友だちと、「どれが好き?」なんて言い合いながら見るのも楽しいですよ。


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Commented by heartart39 at 2019-06-27 12:12
お久しぶりです!hotatenこと、岡山のレイコです。
久しぶりののぞいたら、素敵な記事。
ファッションの展示が多いV&A、鑑賞できる方をいつも羨ましく思っています。
さてマリークワント、懐かしい〜〜笑
グッときたのが、お洋服を募集しての展示。素敵な企画ですね。ファーストファッションの昨今、こんな温かな形で長くきられる服の魅力を提示できるなんて、いいな〜っと思いました。
ファッションの展示なのに、なんだか心温まりました^^

私のブログは忙しさにかまけてマイペース過ぎな感じですが、ロンスマさんのブログを拝見して、ああ、たまにはちゃんとしようと思いました 笑 
Commented by londonsmile at 2019-06-28 00:37
*heartart39さん*
こんにちは! こちらこそご無沙汰しています。コメントありがとうございます!
アーティストでいらっしゃるレイコさんは、きっとV&Aお好きでしょうね! わたしはファッション関係の展示をちゃんと見るようになったのはこの数年なので、これまでもったいないことをしたなーと思っています。
さてマリー・クワント、懐かしがってくださって嬉しい! そう、一般の人からもお洋服を集めるっていい企画ですよね。ほのぼのストーリーが多くて、まさに心が温まりました♪
こういう機会、ありがたいですね!

わたしもブログのアップが不定期になりがちなんですが、そんな風に言ってもらえると励みになります。またそちらにもうかがいますね!
by londonsmile | 2019-06-19 18:08 | ロンドン・エンターテインメント | Trackback | Comments(2)

londonsmile、ロンスマことラッシャー貴子です。翻訳をしています。元気な英国人夫とのロンドン生活も早いもので17年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼や写真掲載のご連絡は非公開コメントでお願いします。無断掲載はご遠慮ください。


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