夏休みのギリシャ旅行のおみやげだよ、と、友達にピスタチオナッツをもらいました。
実はわたしはピスタチオはあまり得意じゃありませんでした。
だから興味もあまりなかったので、全然知らなかったのですが、ギリシャはヨーロッパで一番のピスタチオナッツの産地なんだそうです。
そしてこの時期だけ、珍しい生のピスタチオが手に入るんだそう。
左がよく見るピスタチオ、右側が生のものです。
いただいてから3日ぐらい経ってしまってからの写真なので、少し黒くなってしまいましたが、最初はもっとほんのり緑の混じった白とピンクでした。
生のピスタチオナッツは傷みやすいんだそうです。
少し傷みかけてていても、濃いピンク色がかわいらしいですね。
ナッツというと乾いている印象が強いので、柔らかくてつややかな感触がとても新鮮。
見て触っている限りでは、ナッツというより椿のつぼみのような感じです。
この外側の皮は柔らかくて、軽く爪を立てるだけでくるっとむけます。
そしてその下には硬い殻が隠されているのでした。
これをローストした(あるいは乾かしているだけ?)ピスタチオをよく見ますよね。
この写真のように殻のてっぺんが最初から少し割れているものは、そこからぱかっと開けやすいのですが、殻がしっかり閉じていると、開けるのも大変。
その意味では貝に似ているなと思いました。
そうだ、英語ではこういうナッツの殻も、貝殻も、同じshell(シェル)と呼ぶのです。
硬い殻を割ると、鮮やかなピンクの渋皮のようなものに包まれたナッツ。
ナッツ自体の黄緑色も鮮やかです。
このピンクの渋皮は取るべきなのか悩んだのですが、乾いたものは渋皮ごと食べるんだし、ま、いいか、とそのまま口に入れてみました。
いわゆるナッツの「カリっとした食感」はなく、「香ばしさ」もあまり感じられないものの、柔らかくて、しっとりしているのに歯ごたえがある。
味はそれほどしないのですが、なにか「生命のあるものを分けてもらっている感じ」がしました。
ナッツ自体に生きている力を感じるんです。
渋皮は全然気になりません。
わー、なんかいいもの食べさせてもらったなー、としみじみ幸せを感じる生のピスタチオナッツ。
この食感が楽しくて、ついつい次から次へと手が伸びちゃいました。
ちなみに一緒にもらった乾いた方のピスタチオも、とてもおいしかったんです。
わたしは本当にこれまでピスタチオに興味がなくて、殻を割るのが大変な上にカラカラに乾いているものという印象しかなかったので、このギリシャのナッツはわたしのピスタチオ認識を一気に覆してくれました。
味の幅が広がって嬉しいなあ。
乾いた方のピスタチオに適度にふられている塩の味も好き。
しっかり塩の味がするのに、塩辛くないんです。
生のピスタチオは本当に美しい。
ピンクと黄緑のコントラストが初々しくてキュートです。
ピスタチオがおいしかったのも嬉しい経験でしたが、これをくれた友達がまたかわいかったのです。
50代半ばの彼。
ナッツの入った袋を渡してくれながら、「これ見た時にさー、子どもの頃に『卵ってニワトリから生まれる』って知った時の驚きを思い出しちゃって、買わずにはいられなかったんだよねー」と言ったんです。
彼はいつもスーツでキメているバリバリのビジネスマンなのですが、この言葉を聞いたとたん、卵を産んだニワトリを見ている少年の彼の姿が見えた気がして、なんだか嬉しくなっちゃいました。
人が喜びそうなものをプレゼントするのが大好きな彼。
旅行先や街でおもしろいものを見つけると、「ちょっと、これ見せたくって!」とおみやげを買ってきてくれます。
大抵はその土地のおいしいものや、笑っちゃうおもしろいものなんですが、毎回わたしが嬉しくなるようなツボをついたものばかり。
さすがプレゼント好き! うまいなあ、と毎回感心しています。
わたしも彼を驚かせるようなものが手に入らないかと目を皿のようにして街を歩いていますが、天性のプレゼント好きの彼にはまったくかないません。
彼は今回も、「生のピスタチオ、初めて見たー!」とわたしが大喜びすると思ってくれたんだと思います。
人を喜ばせるのが好きな彼もすばらしいと思うけれど、ピスタチオナッツを見て子どもの頃のことを思い出す柔らかい心を持った彼もすてきだなと感じたエピソードでした。
外国の地で恵まれた友情に感謝。
美しくておいしいピスタチオナッツを育んでくれた大地に感謝。
これからしばらくピスタチオナッツがとまらなくなりそうです。
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