超初心者の楽しいクリケット観察

週末も初夏のようなお天気が続いたロンドンでした。
お花は一気に開き始め、太陽をたっぷり浴びて歩いてる人たちはみんな楽しそう。

私の皮膚は太陽に弱いので、お天気が良すぎるのは個人的には実はそんなに嬉しくないのですが(笑)、美しい陽射しやニコニコしている人たちを見るのはとてもハッピー。
というわけで、とても気持ちの良い週末でした。

春から夏にかけてがシーズンになる英国のスポーツ、クリケット。
家のすぐ近くで開かれる草クリケットの試合が今年も始まったので、土曜日には急に思い立ち、簡単なピクニックの準備をして試合を見に行ってきました。

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あらら、光が強過ぎて、なんだか不思議な色になりました。
土曜の午後は薄曇りに近かったので、光に気をつけるのは晴れている時だけじゃないのね。
写真の道は奥深い・・・。

さて、日本ではあまり馴染みがないクリケットですが、実はインド、パキスタン、オーストラリア、カリブ諸国など、イギリスの元植民地の国を中心に、世界ではかなりの割合で親しまれているんです。
英国人の生活の中にも深く根付いていて、クリケットに一家言持っている人も多く、その話題になると話が長くなることも。
たいてい男性ですが。

私も「何だか長く続く試合らしい、途中でお茶したりするらしい」というくらいしか知らなかったのですが、すぐ近くに草クリケットの試合をやっている今の家に引っ越してきてから、かなり興味を持つようになりました。
だって、試合の時には「うわ〜〜!」とか「うお〜〜!」という叫び声が家にいても聞こえてくるんですもの。笑

これまでは、試合をしている時には立ち止まって少し試合を見るくらいだったのですが、細切れで見ているとルールもうろ覚えで、シーズンオフの冬になると毎年忘れてしまっていたので、ふと何も予定のない土曜日に試合をちゃんと観てみようと思ったわけです。

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近所の草クリケットは、普通に人も通れる緑地でやっているので、通りがかった人がしばし立ち止まった眺めて行ったりして、のんびりムード。
観ている人はやっぱり男性の割合が高いようです。
あとお年寄り。
のんびりペースが合っているのかな。

観ている人だけでなく、プレイしている選手もなかなかのんびり。
1チーム11人ですが、野球に似ていて、打撃をするチームからはバッツマンと呼ばれる打ち手が2人だけ参加することになり、他の9人はとりあえず出番がありません。
なので、ベンチの辺りでボートのオールのような平べったいバットで素振りをしてみたり、打っているチームメートにゲキを飛ばしたり、それから椅子に座って、あるいはピッチをぐるぐると歩き回りながら楽しそうにおしゃべりしたりして超リラックス。
真っ白いユニフォームを着ていなかったら、あまり試合中の人たちには見えません。笑

出番じゃない人が思い思いに過ごしているのはいいのですが、出番のはずの人ものんびりしています。
野球でいう外野を守る人たちは、やはりピッチの端の方にいるのですが、ボールは意外と遠くまで飛んでこないことも多いのです。
するとどうなるかというと、打撃が続いている間でもヒマを持て余して、これまた思い思いの行動にでます。
真面目にチームメイトに声をかける人(たぶんキャプテン)、ぼんやり空を見上げる人、肩をグリグリ回してほぐす人、見物しに来ている友達や通行人とおしゃべりする人。
またおしゃべりだ!笑

そして一番気になったのが、なにやら不思議な動きをしていた若い男性でした。
肘を曲げて、両手をピンと張り、左右に体を揺らしたり前に屈んだりしています。
こ、これはロボットダンスの練習か!?笑

それからはこの外野手くんを「ロボットくん」と呼んで、試合中ずっと注目していました。
ハンプティダンプティのような立派な体格な選手も多い中、彼は若くてスリムなので、ちょっと目立つのです。
ロボットくんはその後も独特の動きを見せながら外野をあちこち守って、私たちを楽しませてくれました。

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(これはロボットくんではありませんが、かなり速く動いている時でさえ、なんだかおっとり見えるのがクリケットらしい・笑)

しばらく試合を見ていたら、片側の攻撃が終わって休憩に入りました。
両チームともピッチ脇にある小さな小屋に道具をしまって、どこかに行ってしまったのですが、近くにあるクラブハウスに行ったか、あるいはしばらく食べていなかっただろうから、やはりすぐ近くのパブでご飯でも食べていたのかもしれません。

インディーが子供の頃に見ていた草クリケットでは、攻守交代の時間には奥さんたちが持ってきたサンドイッチを食べることも多かったんだとか。
「試合の合間にお茶や食事が入る」という噂はやはり本当のようです。
考えてみると試合はほぼ1日中続くので、どこかでお昼を食べないとお腹空いちゃいますよね。

30分ぐらいして選手たちが戻り、試合再開。
今度はロボットくんがいるチームの攻撃です。
そして先頭打者はなんとロボットくん本人!
がんばれー、ロボットくん!と応援に力が入り始めました。

そしてこのロボットくん、実はなかなかの打ち手で、野球でいうヒットのようなものをバンバン飛ばすんです。
彼は打つ方が得意で、だから外野を守っている時はヒマだったから踊っちゃたのかもしれません。笑

そして、チームの仲間からかかった掛け声で、彼の名前がジョージだということがわかりました。
途中から「いいぞー、ジョージィー!」と私も応援開始。
でも周りには絶対聞こえない小さな声で。てへ。

ロボットくん改めジョージくんは、かなりの大活躍をした後、残念ながらアウトになってしまったので、私もしょんぼり。
この日はこれで引き上げることにしました。
それでも合計たっぷり4時間は見ていたことになります。
後で時計を見て驚きましたが、本当にあっという間の4時間で、まるで時間が止まってしまったようでした。
おそるべし、ゆったりクリケット!

この日はインディーにしつこく質問し続けて、ルールもずいぶん思い出すことができました。
そしてロボットくん、いやジョージくんのおかげで、「ひいきの選手がいると試合を観るのが楽しい」ということも久しぶりに思い出させてもらいました。
ありがとう、ジョージ!
また会えるのを楽しみにしているよー。

次回はクリケットとピクニックの関係について。
選手たちも途中で食べたりするようですが、観ている方も食べ物は欠かせないようですよ。

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Had a lovely Saturday afternoon watching a local cricket match.
I can't believe good 4 hours just flew by and thoroughly enjoyed the experience with summery picnic food :D


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by londonsmile | 2016-05-09 16:21 | 楽しいイギリス観察 | Trackback | Comments(0)

londonsmile、ロンスマことラッシャー貴子です。翻訳をしています。元気な英国人夫とのロンドン生活も早いもので17年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼や写真掲載のご連絡は非公開コメントでお願いします。無断掲載はご遠慮ください。


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