仏教の聖地、キャンディ

スリランカの旅、また世界遺産に戻って、今回は仏教の聖地、キャンディです。

キャンディは15〜19世紀の王都で、仏歯(お釈迦さまの糸切り歯)を納めていると言われる仏歯寺があります。
聖地キャンディとして世界遺産に登録されており、スリランカの仏教信仰の中心だそうです。

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キャンディーは小高い場所にあり、低地ほど暑くなく、植民地時代の建物も残っていることから、「リトルスイス」とも呼ばれているとガイドさんに聞きました。
そういえば最初の写真、噴水の感じがジュネーブにちょっと似てますよね(笑)。
聖地でもあるけれども、産業も盛んだそうで、なかなか大きな町でした。
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聖地としての中心は、やはり仏歯寺でしょうか。
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そしてこの向こうにお釈迦さまの歯があるそうです。
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仏歯は7重になっている黄金の入れ物に入っていて、中の歯を直接見られることはほとんどなく、1日3回行われるお供物を奉献する儀式に数分間だけ、小窓から黄金の入れ物を垣間見ることができるのだそうです。
私達がいた時間にも、どこからともなく笛や太鼓の音が聞こえ始め、儀式が始まったのですが、信者の方がたくさん詰めかけていて、私達旅行者はそれらしき場所の近くにも寄れないほどでした。
信者の方を押しのけてまで見学できないので、気持ちだけ参加しました(笑)。

それにしても、人でごったがえす廊下に座り込み、手を合わせて一心不乱にお祈りしている人もたくさんいらしたので、またまた日本のお寺とのギャップに驚かされました。
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お供えのお花をたまたまいただいちゃったことはありましたが、お花を自分で買ってお供えしてみたかった私。
ここで挑戦してみました。
お花を売っているらしい所に行って値段を聞くと「お供えなのでお気持ちで」とのこと。
いくらだったか忘れちゃいましたが、たぶん100円ぐらいを置きました。
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そしてめでたくお供え。
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大満足でした。

キャンディでは、町の見学もしたのですが、大きな植物園が印象に残っています。
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最後の写真のお花、ロブスターのハサミと呼ばれているそうです。
確かに似てる!

そしてこの木!
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見覚えありませんか?
♪この〜木、なんの木、気になる木〜♪
というコマーシャルにも登場した木と同じ種類だそうです。
もちろんとても古い木なのですが、スミマセン、毎度恐縮ですが、どのくらい古いのか思い出せません・・・。
でも何千年ではなく、何百年だったと思います。
一部が土についた所からまた根が生えたりして、中に入ってみるとすごく複雑なことになっていました。
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この写真を撮ったすぐ左横あたりに、もう一つの根っこ(幹?)があります。
近くで見ると、とても大きいことがおわかりいただけると思います。
広い植物園の中でも、ひときわ目立つ存在でした。
今では老朽化のため、木に登って遊んではいけないそうですが、なんとなく気分を和ませてくれる大きな木、もっともっと長生きしてほしいなあと思います。

キャンディにはイギリス植民地時代の建物もたくさん残っていて、当時をしのぶことができます。
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こちらはクイーンズホテル。ちょうど雨が激しく降ってきたので、アフタヌーンティーをしながら雨宿り。
あ、お菓子はなかったんですが・・・(笑)。
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そして夜には、キャンディダンスという伝統の踊りを見学。
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だいたいは、テンポのよいドラムの音にのせた動きの激しいダンスで、写真を撮るのにちょっと苦労しました(汗)。
コブラや孔雀など動物をモチーフにした踊りも多く、衣装もカラフル。
中にはこんなおもしろいダンスも。
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あの、日本人の私には曲芸にしか見えないんですけど・・・(笑)。
もちろん踊りながら回してるんですけどね!
「いつもより長く回しております」とは言っていませんでしたよ、もちろん!!
(古すぎた?わかる方だけわかってください・笑)

その後はファイヤーダンスがありました。
火の上を歩きます、という説明があったのですが、その前にお兄さんたち、こんなことを始めましたよ!
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ひえぇぇ〜!こわーい!と思いながらもシャッターを押しちゃいました(笑)。
見ていて、ほんとに体がひやっとしちゃいました。
ガイドさんによれば、「どうしてだかわからないけど、あの人たちはできるんですよ」。
不思議です。
そしてこの後、お兄さん達は、火のついた石炭のようなものの上を歩いてみせてくれました。
ひえぇぇ〜!この時はもう、足下がぞくぞくしてしまい、じっとしていられませんでした。
見ているだけでこわかったー。
技もすばらしいけど、なによりお兄さん達の勇気に大拍手です。

ちなみに私達が行った夜には、なんともサプライズなゲストがいらしていました。
少し前に、スリランカのクリケットチームがバングラデシュで襲われたことを覚えていらっしゃるでしょうか。
その時、選手達を乗せたバスを運転していた運転手さんが機転をきかせたので大惨事にはいたらなかったそうで、この運転手さん、スリランカでは大英雄になったそうです。
スリランカでは、クリケットは大人気のスポーツなので、その選手達を救った彼は英雄なんですね。
でも、この運転手さん、そのままバングラデシュにいては今後命を狙われる危険があるということで、今はスリランカに移ってきたそうなんです。
そしてこの日は、その運転手さんと奥さんが、キャンディダンスを見にいらしていました。
一緒にいらした方はお役人さん風だったので、国をあげて彼を援助していて、国内をあちこち案内しているのかな、という感じでした。

特別に入場の音楽があったり、ダンスの合間にステージに連れ出されてたり、写真をたくさん撮られたりしていたけれど、とっても素朴そうな方で、彼としては人間として当たり前のことをしただけなのかもしれないなーなんて思いました。
でもどういう事情であれ、普通のいい人が生まれ育った国を去らなければならないというのは、なんとも悲しいですね。
ちょっと複雑な気持ちになりました。

そんなキャンディを後にして、向かった先は紅茶畑!
次回は紅茶畑や紅茶工場見学の話題です。

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Commented by Saori at 2009-05-11 00:40 x
キャンディーなんて美味しそうな名前だなーと読み始めたら、これまた充実の読み物!
仏歯寺のお話やキャンディーダンス、そして「いつもより長くまわしております~」に受けた!と思ったら最後にはちょっと考えさせられるお話、、、
うーん、1つの記事だけど何倍にも楽しめちゃいましたよ!
お花のお供えもできて満足の1日、私も読んでなんだか満足な気分になったのでした(笑)
Commented by れいこ at 2009-05-11 05:24 x
キャンディーは行きました。仏歯寺や植物園そしてバジャジーは懐かしいです。
そうなんですよね、イギリスの植民地時代の名残りがあるので、今 私はイギリスの景色で時々スリランカにいるのでは?と錯覚してしまいます。(笑)
キャンディアンダンスもみてこられたんですね。
クリケットチームの事件は知っていましたが、運転手さんがそんなことになっていたなんて、知りませんでした。
早く家に帰れるといいですね。
本当に日本では、考えられない様なことがありびっくりさせられます。
その度にいろいろ考えさせられました。

次回の紅茶畑も楽しみにしています。



Commented by petituk at 2009-05-12 01:06
毎度のことだけど、興味がなかった国でもロンスマさんのレポートを読むと行きたくなっちゃう☆

♪この〜木、なんの木、気になる木〜♪
頭の中で音楽がぐるぐるしているんだけど、なんのCMだったっけー?
う~ん、気になるっ。
Commented by londonsmile at 2009-05-12 04:38
*Saoriちゃん*
たくさんコメント、ありがとう!しかもそんな風に言ってもらえて、ほんとに書いた甲斐があったよー!
満足してもらえて、私も嬉しい♪♪
「いつもより長く回しております」、わかってくれたー?えへへ、同世代っていうことで(無理矢理・笑)。
大変なことがあった人や場所の話をこうして身近に見聞きすると、こんなにのんきに暮らせてラッキーだと思うと同時に、いろいろ考えさせられちゃったよ。
私一人の力でどうかなるものでもないだろうけど、何かできることはないのかなーなんて思っちゃった。
Commented by londonsmile at 2009-05-12 04:42
*れいこさん*
キャンディーは行かれたんですね。私達が行った時は、ちょうど仏教のお正月の直前で、お買い物客でごった返していて、活気があっておもしろかったです。
キャンディーダンス、ご覧になりました?ファイヤーダンスも?
見ていて怖くなかったですか?私は鳥肌が立っちゃいましたよ。
イギリスにいて、スリランカにいるような気分になるっていうのもれいこさんのご経験ならではの感覚ですね!
クリケットチームのこと、すっかり忘れていましたが、関係ある人達の間では、まだまだ終わっていなかったんですね。
平和に慣れている日本人には、なかなか馴染みにくいことで、驚き、かつ考えさせられました。
Commented by londonsmile at 2009-05-12 04:46
*petitちゃん*
スリランカに行きたくなってくれたの〜?
すごーく嬉しいな♪書いた甲斐がありました。ありがとう!
CM、頭をぐるぐる回っちゃうの、わかる〜。
調べてみたら「日立」のCMだったよ。
http://www.hitachinoki.net/でコマーシャルも見られます。
お試しあれ♪
by londonsmile | 2009-05-09 22:31 | スリランカ2009 | Trackback | Comments(6)

londonsmile、ロンスマことラッシャー貴子です。翻訳をしています。元気な英国人夫とのロンドン生活も早いもので17年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼や写真掲載のご連絡は非公開コメントでお願いします。無断掲載はご遠慮ください。


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