2017年 05月 12日 ( 1 )

ヨークの町を出て、朝一番で向かった先はカースル・ハワード(Castle Howard)というカントリーハウス。
その美しさはヨークシャーでも、いえ英国でもとても名高いところです。

実は私はここを訪れるのは2回目なのです。
インディーはヨークシャー出身なので、結婚して初めてヨークシャーの親戚を訪ねた時にここに連れてきてくれたのでした。

春先だったので黄色いラッパ水仙が満開で、やはり北はロンドンよりも少しお花の時期が遅いんだなあと思いつつ、可憐なお花の歓迎がとても嬉しかったことをよく覚えています。
だからこそ思い入れたっぷり。

が! それまであまり大きなお屋敷を訪ねたことがなかった私は、その大きさ、美しさ、優美さにただただ驚き、実は建物やお庭のことはあまり覚えていなかったのです。
ですから、英国で初めて訪れたカントリーハウスとして良い思い出が残るこの場所を再訪することできて、本当に嬉しかったのでした。

ここではお庭より先に建物を案内していただいたので、今日はその美しい建物を写真満載でご紹介しますね。

カースルがお城という意味なので、日本では「ハワード城」という表記もあるようですが、カースルは名称として付いているだけで、お城として使われたことはないようなので、ここでは英語のままカースル・ハワードにしますね。
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見学者の入り口になっているところから見た壮麗なカースル・ハワード。
重々しい建物が曇り空の下にドラマチックに立っていました。

カースル・ハワードのこの建物は、17世紀の終わり、1699年に第3代カーライル伯爵であったチャールズ・ハワードが建設を始めました。
その後、現在に至るまでずっとハワード家が実際に住んでいるという「家族が住む家」なので、お屋敷の見学できる部分も、華麗でありながら家庭的な温かさもたっぷり感じられたんですよ。

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こちらはお庭側から見た建物。
この建物の設計に当たったのは伯爵の友人、ジョン・ヴァンブラ(John Vanbrugh)で、その補佐には当時のこれまた有名な建築家、ニコラス・ホークスモア(Nicholas Hoorksmore)。
途中で伯爵やヴァンブラが亡くなったりしたこともあり、この建物の建設はなんと家族3代にわたって続いたそうです。
初めは華麗な装飾が特徴のフランボイヤン様式で作られたものの、18世紀になるとよりシンプルな形式で建設が引き継がれたとか。
なんだか壮大な話ですねぇ。

専門的なことはともかくも、私たちが見ると、このドーム部分が特徴的ですね。
装飾も、私には十分華麗に見えました。

さて、いよいよ中に入ってみましょう。

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入ってすぐにある大階段。
自然光がたっぷり入るようになっているこの天窓、なかなかモダンな感覚ですね。
古い建物は実はお部屋が暗いことも多いので、これは新鮮でした。

大階段を上がったところには、ご家族の肖像画や彫刻などが。

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さらにはアンティークのコレクションも。

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どれも立派なものなのですが、私としては、すぐ横にあったこっちが気になりました!

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大きすぎてうまく写りませんでしたが、この大きくて立派な戸棚の中に美しい食器がたくさん飾られていて圧巻だったのです。
私の背の倍ぐらいありそうな高さの棚自体も美しく磨かれていますね。

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建物も優美ですが、装飾品も美しい♪
一般に見学できる部分はご家族はあまり使わないのでしょうが、こんなところが自宅だなんて、改めて羨ましい。

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こちらは「レディー・ジョージーナの寝室」。
天蓋付きのベッドのたっぷりしたドレープがエレガントで美しい♪

そして細部にも凝っているのです。
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こんな風に美しく装飾してある鏡は初めて見ました♪
またまたオトメ心がキュンキュン。

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特に寝室には、お庭から取ってきたらしいお花が豊富に飾られていたことが印象的でした。
鏡台の上にブラシや手鏡が置いてあるというのも、当時の暮らしへの想像がかきたてられますね。
こういうちょっとした気配りに、管理している方たちの温もりを感じます。

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この右側のお人形(というか、紙でできているのですが)、これまた当時の様子を思い浮かべちゃいますね。
ところどころに、こんなニクい仕掛けがありました。

こういうゴージャスなお部屋もありますが、もっと家庭的なお部屋もあったのです。

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(あらら、上の2枚の写真、同じアングルでしたね!笑)

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もちろん普通の家に比べたら十分エレガントではありますが、こういうお部屋だと、ドレスじゃなくて現代の服装のままで椅子に座ってくつろいだりできそうじゃありませんか?
特に最後のお食事のテーブルは、これまでに見たお屋敷の大宴会のセッティングよりずっとこじんまりしていて、お客様用ではなくて、ご家族だけの楽しい食卓を思い描きました。
このお部屋にも大人数のお客様をもてなすダイニングテーブルを置くことは十分できるのに、あえて小さめのテーブルを展示しているというのが、カースル・ハワードでは「家族が暮らす家」としての気持ちを大切にしていらっしゃることの表れかな、なんて思いました。

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ここは見学者は入れない場所ではありましたが、棚の上に雑然と積まれている本の山には生活感があって、かえってご家族に親しみを感じます。
これでこそ、「暮らしている家」ですよね!

でも、やっぱりカースル・ハワードは華麗なのです。
ご覧ください、この荘厳な広間を!

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(写真提供:Castle Howard ©Peter Smith)

先ほど、建物の写真にあったドーム部分がここにあたります。
ここがもともとの玄関口だったそうで、家に入ってすぐ、このホールがあったら、度肝を抜かれちゃうでしょうねぇ。
あ、こういうところにお呼ばれした方々はご自分も豪邸にお住まいだから、そんなに驚かないのかな。笑
私なら口をぽかーんと開けて、上を見上げちゃいそうです。

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この周辺は装飾も特に凝っていました。
そしてありがたいことに、その凝った装飾の合間を歩きながら、間近に見学することができるんですよ。

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実はカースルハワードでは1940年に大火災があり、ドーム部分や他の20部屋ほどが被害を受けました。
ドームが完全に修復されるにはその後20年かかったそうで、修復した様子の展示もありました。

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実はこのカースル・ハワードは、イーブリン・ウォーの小説『ブライズヘッドふたたび(Brideshead Revisited)』(『回想のブライズヘッド』というタイトルもあり)のドラマと映画のロケ地としても有名です。
ドラマの方は1981年作でジェレミー・アイアンズ主演、映画は2008年に作られた邦題『情愛と友情』にはエマ・トンプソンも出演しています。
リンクをクリックしていただくとわかりますが、どちらのDVDもジャケットにカースル・ハワードが写っていますね。

このドラマや映画を撮影した時の写真なども、同じ場所に展示されていました。

ああ、本当に美しいカースル・ハワード。
まだまだご紹介したいところがあるので、お屋敷についてもう一回書かせてください。

次回はとても有名なチャペルを中心にお話ししますね。
なんとあのウィリアム・モリスが手がけたんですよ♪

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by londonsmile | 2017-05-12 22:13 | Visit Britain | Trackback | Comments(0)

翻訳をしているラッシャー貴子です。元気な英国人夫とのロンドン生活もはや12年目。20歳の時に好きになったイギリスが今も大好き。英国内旅行や日々のいろいろを綴っています。お仕事の依頼やご連絡は、とりあえず非公開コメントでいただけると嬉しいです。


by londonsmile