2017年 04月 20日 ( 1 )

ロンドンの地下鉄でエスカレーターに乗る時には、急がない人は右側に立つ、歩いて上ったり下りたりする人は左側で、というのが決まりです。

たまにこのルールを知らない観光客や、おしゃべりに夢中になって友達や家族の横に立っている人がいると、にこやかに、でもきっぱりと「エクスキューズ・ミー(Excuse me)」と言ってどいてもらうのがロンドン流。

引っ越してきて最初のうちは、人にどいてもらうのが悪くて、急いでいてもエクスキューズ・ミーが言えませんでした。
何も言わないで後ろに立っていると、たまに一緒にいる友達や家族が気付いて右側に引き寄せてくれることもありますが、たいていはそのままただ待つだけ。
で、結局エスカレーターを上ったり下りたりはできなくなります。

でも最近では、この「にこやかにきっぱり」を身につけつつあり、感じよく「どいてもらう」ことができるようになってきました、少しずつ。
相手がツワモノの時もあって、毎回うまくはいかないのだけれど。笑
初めてエクスキューズ・ミーを言えた時には、「おー、ロンドナーに近づいた〜」と思ったものです。

どうしてこんなことを急に言い出したかというと、今週、久しぶりに市内に出かけて地下鉄に乗った時に、こんなものを見たからです。

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エスカレーターの上に足跡!!笑
ここでは基本は右側に乗りましょうという無言のサインなんでしょうね。

あまり新しくは見えないのですが、これ、いつからあったんだろう?
私は初めて見たのです。

ちなみにこれはHolborn駅で、他の駅ではまったく見なかったので、全部の駅にあるわけではないようです。
Holborn駅は大英博物館の最寄り駅で観光客も多いし、オフィスに通勤する人も多く、夕方には人が駅に入れきれなくて改札の外に行列するほどの大混雑。
そういえば去年、この駅ではエスカレーターでは歩くのを禁止にする、という試みがあったことも思い出しました。
混雑する駅で事故を防いで、乗客にスムーズに利用してもらう工夫なのでしょう。

話を地下鉄のエスカレーターに戻して、私の経験&チャレンジ(笑)から考えてみると、そもそも日本人は一般に、自分のために人に動いてもらうのを悪いことだと感じると思うのです。
それに対してイギリスの人は、自分が行きたいところに誰かが立っていたら「ちょっとどいてね」と言って動いてもらうことを悪いことだと思っていないよう。
言われた方も、「どいてもらえます?」と感じよく言われたら、気分を害したりせず、「あ、そうか」という感じでどいてくれるし。

これは地下鉄だけでなく、全体にどこでも、例えば道を歩く時でも、混み合ったパーティー会場などでも同じです。
だから、日本式に「動いてもらうのは悪いな〜、気がついてくれないかな〜」と思って無言でゆっくり近づき、最終的に狭い隙間に体をぐいっと無理やり押し込んで通ったりすると、イギリスでは「どいてほしいなら一言言ってくれればいいのに」という無言の軽い避難の視線を浴びることになります(私も経験アリ・笑)。
あるいは声もかけず、体を押し込むこともせず、最初からその先に行くことをあきらめちゃう日本人の方もいるでしょう。
日本人は知らない人に声をかけること自体、あまり慣れていませんし。
そして反対に、イギリスの人に「エクスキューズ・ミー、ちょっとどいてね」と言われると、「自分が先にここにいたのに、失礼な!」と思ってしまうことさえありそうです。

人に動いてもらうのは悪いからと我慢してしまう日本人も奥ゆかしいと思うし、自分の意志を伝えてちょっとどいてもらうイギリス人もコミュニケーション上手。
日本は察する文化で、イギリスは言葉に出す文化ですものね。
考え方が違うだけで、どちらが良い悪いという問題ではないと思うのです。
ただお互いの感覚が違うことがわかっていると、無用な誤解も生まれにくいですよね。

私自身は、初めのうちは馴染めずにいろいろあきらめていましたが、今では感じよく「エクスキューズ・ミー」を言う方がオープンでいいかなあと思うようになりました。
大和撫子の奥ゆかしさは持ち続けたいのですが、そこはにっこりスマイルでカバーして。笑

ちなみに「エクスキューズ・ミー」と明るく言えば、たいていの場合、どいてくれますよ♪
もっと丁寧に言いたければ、「エクスキューズ・ミー・プリーズ(Excuse me, please)」も便利です。

そして、「きっぱりと」というのは厳しい口調という意味ではなくて、はっきり言わないと聞こえないことが多いからです。
特に言いにくいことは口ごもって小さい声になりがちなので、私は意識して「きっぱり」言うようにしています。
「それがルールですもんね、よろしくね!」と伝えるイメージです。
それを明るくにこやかに言うのです。

こうして話していると、ちょっとチャレンジしてみたくなってきませんか?笑
ロンドンにいらっしゃることがあったら、ぜひ試して、あるいは観察してみてくださいね。
地下鉄のエスカレーターは絶好の観察ポイントです♪


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by londonsmile | 2017-04-20 07:49 | ロンドン生活 | Trackback | Comments(2)

元気なイギリス人の夫と翻訳者の私のロンドン生活も12年目に入りました。20歳の時に好きになったイギリスは今も好き。住んでみてわかったイギリスのいろいろをお伝えします。


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